2017年夏 第1弾:大阪市
発信して多様な他者とつながる“コミュニケーション能力”は、“自らの視点”を確かなものにし、知識を滞留在庫にせず、未来に生きて働くものとすることを可能にします。
*「VUCCA」とは、変化しやすく(Volatile)、把握できず(Uncertain)、混沌とし(Chaotic)、複雑で(Complex)、
多義的な(Ambiguous)という5つの言葉の接頭語を合わせた略語。
◆コミュニケーション力は、キャリアをひらく力
VUCCA World には12月のブログでも触れました。情報化やグローバル化によるその到来で、人生は“過ごし暮らす”ものから“生き抜く”ものへと変わったー“つたえあえば人生がひらく”をモットーとするらくでんが、子供たちの“コミュニケーション能力の素地を養う”プログラムに今まで以上に力を入れる由縁です。
昨年度から、子供たちの体験学習プログラムとして『なりきりゲームで英語が楽しくなる講座』を展開。7月23日(日)にはこの夏最初の会場「クレオ大阪東(大阪市立男女共同参画センター東館)」で開催しました。
◆“伝え合い力”育む『らくでん式』
はじまって5分の笑顔! |
この夏は、学習指導要領改訂を受け、英語学習がさらに身近になることが今後期待されている“小学生”向けのプログラムを、3会場で展開中です。
✦ 7月23日(日) クレオ大阪東(大阪府大阪市)~ 開催済
✦ 8月10日(木) ほの字の里(大阪府貝塚市)~ 開催済
✦ 8月27日(日) 白河市立図書館りぶらん(福島県白河市)~開催済
それでは、「3人称」を学習テーマとした、先日の会場を少しのぞいてみましょう。
◆“楽しい!”から、やりたくなる
はじまって5分。カラダ全体を動かし、声を出し、アイスブレーキング中のみんな!(写真上)インプロビゼーション(即興演劇)のエッセンスを、インプロ手法として“なりきりゲーム”に取り入れているこのワークショップ。それはアイスブレーキングから始まっています。“なりきりゲーム”で遊ぶうちに、キンチョーがほぐれてきたかな。
アイスブレーキングはあえて日本語でスタート。この日つかっていく基本単語や基本フレーズが少しずつ出てきます。すべてのアイスブレーキングゲームが終わると、畳にすわってリフレクション(振り返り)。いま触れた基本表現をみんなで確認し、とりこんでいきます。
◆学年、英語経験、英語への意欲もさまざま
出会った1つ年上のお姉さんと |
「英語はやったことがない」「学校ではじまって3か月」「●年間、英会話教室で」
とさまざま。自ずときもちも
「英語大好き!」「トクイ!自信ある。」な子もいれば「なにやらされるんだろう?」「わかるかなぁ、ふあん。」「習っているけど自信ない!」「すっごいキンチョーしてる!」と顔に書いてある子も。
◆だれもが対等に参加できる
ところで“なりきりゲーム”は、1つの正解をもとめて正誤を問うものではありません。“自分で答えを考えていい問題”だから、年齢・英語の習熟度・コミュニケーションの得手不得手を問わず、“やってみることができる”し、仲間同士“助け合う”ことができます。
英語経験の短い、あるいはまったく経験のないメンバーが、トクイを自負する子もびっくりのアイディアを披露することもあれば、恥ずかしがっている最年少の子を、今日初めて会った上級生たちが応援する姿もよくみられます。
◆『やってみた』から『失敗上手になれる』
子供たちは2時間30分の間に、5分、15分、20分、30分といくつもの“なりきりゲーム”体験を積み重ねます。たとえば、その中のひとつ“なりきり写真ゲーム”はこんな風!まずはチームに分かれます。1枚の写真という作品をつくる「パフォーマー」チーム」と、「観客」チームです。パフォーマーチームは一人ひとり舞台に出て、お題から思いつく“ナニモノか”に“なりきり”ます。登場するときは、ここまでの時間に触れたいろいろな形容詞と名詞をつかい、<どんな>+<なに>になるか、英語で表現!
思いついたメンバーから前に出てポージング。全員のポーズが完成するまでは静止して待機!(写真ですから・・・笑) 全員がそろったら“Say Cheese!”で撮影~作品完成です!
「えぇ、前に出てやるん?」「なりきるって恥ズ(笑)」「英語わからん!」
でも、先に登壇したメンバーは、思わず笑っちゃうポーズで静止して待っているし、観客もどんどんアイディア出しを助けてくれる。なにより、この場のなんだか楽しい感じが背中を押します。
“なんかになりきるだけやしな” “ただのゲームだし” “ふだんつかわん英語だし(セリフ!)”
➡ ‟ま、とりあえず、やろか”
こうしていくつもの“なりきりゲーム”を通して、子供たちは「とにかくやってみる」に踏み出し、『やってみた』経験を繰り返します。
“なんだ、こんなんでええんや。” “わからんかったら、きいたらおしえてもらえる”
“まちがってもだいじょうぶ。よけいおもろい!”
「発信」の多様性を尊重され、子供たちは『失敗上手』になり、小さな成功体験を重ねていきます。その一連の体験が“楽しい”から‟また、えいごやってみたい!”
◆チャレンジだったからこそ、うれしい!
やりきった! |
“はじめは
はずかしかったけど はずかしくなくなった”
“むずかしかったけど たのしかった”“キンチョーしたけど おもろかった”
ただのにっこりというより、達成感のにじむはればれとした笑顔に会うと、みんなのことばの前半にある「~だったけど」がとても大事であることを感じます。
さて、この“楽しい!”経験ということ。いろいろな“たいへんさ”を本人も気付かぬうちに(うっかり!)乗り越え“なんだか楽しかった!”になることこそ、我々の望むところです。
らくでんは、VUCCA WORLD時代を生き抜く上で、誰もが「コミュニケーション力」と「自分の人生を自分でプランする力(キャリアデザイン)」に関心を寄せることが大切と考え、心理学的背景に紐づく独自の手法とツールを用いたプログラムを開発し、多様な組織と幅広い世代の個人に展開してきました。
『なりきりゲームで英語が楽しくなる講座』は、こうした多くの実践での学びを注入し、緻密に編まれたプログラムでお届けしています。
実践の都度 リフレクションでプログラムは進化 |
ですから、たとえば再び「3人称」を学習テーマとするワークショップを実施するとき、それは先日と“まったく同じ”ではありません。
ワークショップ一つひとつごとに、よりよいプログラムの準備が進み、つねにらせん状に進化し続けていく ー これが、らくでんがめざし、実践しているありようです。
*伝版®:
株式会社伝耕が開発。その価値を営利企業のみならず社会貢献活動で利用できるようNPO法人楽伝に、伝耕から貸与されている。
『伝版®』を活用した教育研修プログラムは、楽伝を通じて「小学生~大学生のコミュニケーション教育・キャリア教育」と「地域振興に関わる社会事業」に、株式会社伝耕を通じて営利企業・団体における社会人の人財開発や商品・サービス開発のために提供されている。◆この夏 残るは2会場 ☞ 申込み受付中!
学習指導要領改訂を受け“いま中学英語”な学習項目の一部は近く小学校高学年で始まります。その中でも子供たちがとくにつまずきやすい学習項目*をテーマに!《楽しさ重視の教え方&学び方》にこだわるらくでんが、アクティブラーニングでの2時間半をお届けします。
*学習項目:3人称、過去形 ・・・等々、講座ごとにテーマが変わります。
✦ 8月10日(木)10:00~12:30 ほの字の里(大阪府貝塚市)
✦ 8月27日(日)9:30~12:00 白河市立図書館りぶらん(福島県白河市)
白河で4月に開催した回の模様は ☞ 開催レポ: 前編 & 後編
【対象】小学4年生~中1年生
*英語の経験やスキルは問いません。3年生以下で参加希望の方は ご相談ください。
※ドメイン「@rakuden.or.jp」からのメールを受信できるよう設定確認をお願い致します。
*受講には申込みが必要です。講座開催に関連し教材の宣伝・販売等は致しません。
【受講料】お子様 1人2,000円(複数名でのお申込み割引あり)
【お問い合わせ先】 NPO法人らくでん
*楽伝はコミュニケーション力とキャリアの開発を両輪ととらえ、多様性に満ち、変化の激しい現代社会において力を発揮する人材を育てることを通じて社会に貢献します。