2015年2月19日

開催決定!『伝版®ダイアリー』お仕立てワークショップ

“和紙のお仕立荘”でMy『伝版®ダイアリー』を手作りしませんか。      (大阪市天王寺区)

"予定はやるべきことから埋めるのではなく、やりたいと願うことからくみたてよう!"
そんな皆さんのサポーターとして毎年好評の『伝版®ダイアリー』。夢を叶えるこの特別なダイアリーを、2015年も楽伝、心を込めてお届けします!

ご意見を反映し進化を続けるダイアリー
これは2014年度版!
「木」や「川」「お花」といった、楽しくきれいな自然のモチーフからなるグラフィック=「伝版®(でんぱん)」をふんだんに使ったこのダイアリーも誕生から5年目を迎えました。
 
あらためてご紹介すると「伝版®」とは「伝えるための版」を表す造語です。楽(ラク)に楽しく、気持ちや考えをひきだし、ひもとき、くみたてることができる、「コミュニケーションの型紙」といったイメージです。「伝版®」にアイデアや思いを書き込むことにより、思考・整理・伝達が、いつの間にか促進され、その人や組織のやりたいことが顕在化します。

“あったらいいな”をカタチに
試作の第1号2010年版
『伝版®ダイアリー』は、そうした『伝版®』の特性を熟知した楽伝メンバーたちの“あったらいいな!”をカタチにしたもの。予定や情報の管理に留まらず、プランづくりや、アイデアやきもちの整理にも便利。1週間、1か月と内省(自分にとって前向きな意味を見出すような振り返り)を重ね、軌道修正をするうちに、やりたいこと・ありたい姿への距離が自然に縮まる螺旋サイクルが促進されます。1年を振り返るころにはありたい姿も進化しているかも。スケジュール帳として、日記帳として、夢を叶えるダイアリーとして、お好きなように使っていただけます。


さて、2015年度の『伝版®ダイアリー』は“和紙”でお作りすることにしました。“和紙”といえば、2014年11月に国連教育科学文化機関(ユネスコ)による無形文化遺産登録*を受けたことが記憶に新しいでしょうか。薄くて丈夫、かつ美しいという特徴から、何かを書きつける対象としてだけでなく、懐紙として、また障子やふすま、照明など、日本人の生活の隅々で役割を果たしてきた歴史をもっています。
日本人の365日に寄り添ってきた存在=“和紙”。2015年度『伝版®ダイアリー』は「自分の人生の目的をもっと自分に引き寄せて、春から始まる365日の生活の一部にしていこう!」という願いを込めて“和紙”でお作りいたします。 *和紙=日本の手漉(てすき)和紙技術

さらに今回は、ご自分で“和紙”を使って手作りいただける企画をご用意しました!

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『伝版®ダイアリー』お仕立てワークショップ @“和紙のお仕立荘”

“和紙のお仕立て荘”(大阪市天王寺区)
木の扉をあけると
1948年(昭和23)年創業の和紙卸商 ・ オオウエさん(大阪市天王寺区)が手掛ける和紙専門店“和紙のお仕立荘”で、「ボールペンで書ける」「透ける」など和紙の有り様をいろいろに楽しめる、オオウエさん厳選の和紙(淀川のヨシを原料にした和紙や、日常的に使われていた昔の再生紙=湊紙など)を使って、1年間使える『伝版®ダイアリー』をご自身で制作(箔押し・紙選び・活版など)いただけます。もちろん、『伝版®ダイアリー』の楽しい使い方いろいろのご紹介も!ぜひご参加ください。
思わず吹き抜けを見上げたくなる
開放感あるスペース
日時:2015年3月22日(日)
    13:00~15:30
場所:和紙のお仕立荘@四天王寺
     大阪府大阪市天王寺区大道1‐5‐5
定員:15名様限定
費用:基本セット5,000円
    *基本セットの内容~表紙の箔押し・製本
      *活版による名入れや紙選びなど、
      体験いただく内容により
      5,000円~6,500円まで幅あり
お申し込み方法:
メールにて、ご参加いただく方の ①お名前、②性別、③年齢、④連絡先(携帯電話番号)をお知らせの上、info@rakuden.or.jp までお申し込みください。 

なお、お仕立てワークショップには参加できないけれど、ぜひ『伝版®ダイアリー』を使いたいという皆さん、ご安心ください。3月1日より販売予約受付を開始いたします。

2015年度『伝版®ダイアリー』仕様:
 ◇ A4サイズ
 ◇ 4月始まりの年度ダイアリー(2015年4月~2016年4月)
 ◇ 綴じ込み式の半透明カバー (予定)
 ◇ 中素材は和紙
 ◇ 価格:3,240円(税込)+送料(360円)
 ◇ ご予約を希望される方は、3月1日以降、下記いずれかまでご連絡ください。
     e-mail: info@rakuden.or.jp
     facebook: https://www.facebook.com/nporakuden

*楽伝はコミュニケーション力とキャリアの開発を両輪ととらえ、多様性に満ち、変化の激しい現代社会において力を発揮する人材を育てることを通じて社会に貢献します。

2015年2月5日

実況ルポ:伝紋®づくりワークショップ

「伝紋Ⓡ」=今の自分を表し、「伝」えるためのパーソナルな「紋」

楽伝のモットーは “つたえあえば、人生がひらく”。子どもたちから様々な年代のおとなまで、だれもの「伝えあい、キャリアを自ら拓いていくこと」を応援したいと、独自のツールと手法で多様なプログラムを展開しています。
 
ところで、あなたは「ご自分の紋」をお持ちでしょうか?
「紋というと、家紋のこと?」「あっ、女紋のこと?」
いえ、家紋でも、女紋でもありません。だれかから引き継いだり、一生背負うものでなく“今のわたし”がデザイナーと「伝」えあいながら創りあげる「紋」。
今の自分を表し「伝」えるためのパーソナルな「紋」、それが「伝紋Ⓡ」です。
 
「伝紋Ⓡ」を作る方法の一つがワークショップ形式。1月11日(日)東京・青山にて10名の若手デザイナーが参加し、メディアや教育の分野で社会・世界への発信を牽引されている女性の方々を中心とするコミュニティのメンバー15名さまをクライアント役に迎え「伝紋Ⓡ」創りの場=「伝紋Ⓡワークショップ」が開催されました。
ユニークな特徴として、「伝紋Ⓡワークショップ」は単に「伝紋Ⓡ」を作るだけでなく、その過程でキャリアの若いデザイナーのコミュニケーション力育成に貢献することも、目的の一つとしています。
早速、当日の様子をちょっとご紹介しましょう!
 
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ペアになった若手デザイナーとクライアント役の皆さん。まずは、伝版Ⓡ「木」に自ら表現した「自分についての3つの拠り所」をもとにお互いに自己紹介。そのまましばらく、デザイナーが3つの拠り所にそってヒアリングをさせていただきます。
 
  * 3つの拠り所 *
   ① 自分が大切にしていること  ② 自分が好きなこと  ③ これから挑戦したいこと。

限られた時間で伝紋®素案に取り組む
デザイナーさんたちは真剣そのもの
初めのうちこそ、人生の先輩でありコミュニケーションのエキスパートでもあるクライアントの皆さんが若いデザイナーを助ける空気もありましたが、時間の経過とともに、横並びに座るおふたりの距離がすっと近づいたり、どっと笑い声が起きたり・・・ともにリラックスして、共有するものがどんどん豊かになっていく様子が伝わってきます。

さて、デザイナーは別スペースに移動し、自分のパートナーの3つの拠り所をふまえ「伝紋Ⓡ」2案の素案作成にかかります。一方、交流を終えたクライアントの皆さんは様々なご感想で盛り上がっています。
 
『ふだん立ち止まる時間がないので、自分のあり方に関わる3要素を木の伝版Ⓡに書き出すこと自体がいい機会でした。』
 
『交流して3つの拠り所を“口にしてみる”ことで、“書く”だけとは違う深まりを感じて、自分の思いを確認できました。“書く”と“語る”はまたちがいますね。』

デザイナーが伝紋®の制作意図をプレゼンテーション。
ちょっとドキドキ♪
『きもちよく話させてもらって楽しかったです。 ヒアリングされる立場でしたが、年代も立場もまったく自分と異なるお相手に興味をひかれ、こちらこそインタビューしたくなりました。』
       
いよいよ再び集合、プレゼンテーションタイム!
緊張した面持ちのデザイナーさんが前に立ち伝紋Ⓡ2案を発表します。同じくらい張りつめたお顔で座っておられるのは、発表を受けるクライアントさん。発表の進むにつれて内側からあふれるように、感激の表情へと変わっていくご様子は、拝見する私たちスタッフにとってもなんとも感動的でした。


デザイナーによる伝紋®プレゼンテーションに
耳を傾けるクライアントの皆様。ちょっとワクワク♪
今日初めて会ったデザイナーの彼女・彼に映った自分のデザインには、クライアントさんがまるで予期していなかった、力を与えてくれる何かがあり、心が動くようでした。
 
『自分がもちたかったイメージがここにあります、ありがとう!』
 
『私が語っていないことまで、受け取って、感じて、表現して「私に見えるように」してくれていることに本当に感謝したい。』
 
なかには「いますぐ持って帰りたい!」という方も。(スミマセン、まだ素案ですのでしばしお待ちを・・・笑)
今回クライアント役の皆さんは互いの志をよく知るお仲間でいらっしゃるため、お互いの伝紋Ⓡ案への共感も深いご様子でした。

さて、この日はこれにておしまい!今後デザイナーの皆さんは、プレゼンテーションでクライアントからいただいたフィードバックも参考に素案を仕上げます。クライアント役の皆さんには5月ごろ「伝紋Ⓡ」を手に取っていただける予定ですので、その模様など、またいつかご紹介できればと思います。

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デザイナーとしてキャリアを拓いていくには「コミュニケーション力に基づく提案力」が欠かせません。自らクライアントに働きかけ、双方向のコミュニケーションを実現し、“語られる想い(期待)”はもちろんのこと、直ちには表現されない“潜在的な想い(期待)”までを、「ひきだし、ひもとき、くみたてる」。その上で「カタチ」にしていくことが求められます。

現代のデザイナーは、「デザイン」と聞いて誰もがイメージしやすい「手に取ることのできるようなカタチ(たとえば文具や商品パッケージ、家具や家電など)」をデザインすることもあれば、空間や音響などのしつらえや思考・サービスのあり方をカタチ創っていく(=デザインする)機会も多くあります。クライアントから自発的に発信される内容の表面探索に留まらず、その奥底にあるものを「ひきだし、ひもとき、くみたてる」コミュニケーション能力が、これからの時代、さらに必須となるでしょう。

一方、デザインや美術を学ぶ学校教育などではそのような力を育むトレーニングの機会が案外と少なく、若いデザイナーの中には、実社会で業務に携わって初めてコミュニケーション力不足による「カベ」を実感するという人も少なくありません。「伝紋Ⓡワークショップ」には、「ひきだし、ひもとき、くみたてる」プロセスを無理なく豊かにする楽伝ならではのアプローチで、こうした若い世代を応援するねらいも込められています。

さて、できあがった「伝紋Ⓡ」はパーソナルな名刺にしたり、アイコンにしたりしてお手元に置いていただきますが、ずっと使い続けたり、家紋のように、受け継がれるものではありません。「伝紋Ⓡ」は「今の自分を表す」ものですから、「もうこの伝紋Ⓡはフィットしないな。」と自分が思った頃にそれを捨てて頂く。つまり、ご自身の「変化」を積極的に認める紋が「伝紋Ⓡ」なのです。人生の中で何回作って頂いてもかまいません。人生を振り返る時、そのときの自分にフィットしていた「伝紋Ⓡ」で振り返る、そんな使い方もできるのが「伝紋Ⓡ」の良いところでもあります。
 
楽伝は、今の自分を表し「伝」えることでキャリアを拓いていく様々な世代の方と、デザイナーとしてキャリアを拓きたい若い世代とをつなぐ「伝紋Ⓡワークショップ」を今後とも開催してまいります。

<伝紋Ⓡ>
人々の内なる声や潜在能力の理解を通じてマーケティングのサポートや人財開発を手がける株式会社伝耕が、人々の発信力を高めようという志に基づき、2008年にプログラム開発し、楽伝にて展開する。

*楽伝はコミュニケーション力とキャリアの開発を両輪ととらえ、多様性に満ち、変化の激しい現代社会において力を発揮する人材を育てることを通じて社会に貢献します。

2015年1月22日

“生きる力を育む”体験学習をめざして

早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンターの取り組み

ヒト・モノや実社会に触れ、かかわり合う体験をきっかけに、自ら学び考える「生きる力」を育むことをねらう“体験学習”。子どもたちの教育現場はもとより、社会人の研修や生涯学習においても歴史ある学習形態として普及しています。「体験」を、知識・情報などを獲得する手段やひとときの感動に留めず「生きる力」につなげるには「体験」を「学び」に“転換”させる工程が必要であり、志ある教育者の方々は創造的工夫に心を砕かれています。

早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター(以下WAVOC)は“体験の言語化”の支援を掲げ「体験」を「生きる力につながる学び」に転換するプログラムの研究開発に力を入れる教育機関です。楽伝はWAVOCが2013年度に展開した教育プログラム「グローバルセミナー:新興国(BRICs)で働きたいあなたへ グローバル・キャリアへ向けたアクション・プラン」に続き、今年度は海外体験実習科目「インド~白い革命から学ぶ途上国の農村開発」において、インド実習(上、写真)の前工程と後工程での内省を促進する目的で、伝版®を用いたプログラムを取り入れていただいています。
 
[参考]2013年度「グローバルセミナー:新興国(BRICs)で働きたいあなたへ」での伝版®活用
       セッション1.「自分を知る:夢のたな卸し」
       セッション2.「ビジョンを描く」
       セッション3.「いよいよなりたい私へのアクションプラン創り」
 
本科目ご担当の秋吉恵先生(WAVOC助教)に、楽伝理事・山本由紀子がお話を伺いました。

山本:インド科目の履修を通じて学生さんたちに何を期待されていましたか?
秋吉先生、山本楽伝理事

秋吉:5年目になるこの科目では一貫して“社会と関わる上での自分の立ち位置を見い出す”ことをテーマにしてきました。インド実習をしたという実績や英語のスキル、スマートなレポート作成のスキル等の獲得でなく、半年間の体験全体を通じて「生きる力」を養ってほしいと考えています。
 
山本:「生きる力」とは、例えば、自分自身の価値観の一端を理解し、言葉で自分のことを人にわかるように伝えられる力とか、自分と異なる価値観があることを前提として他者と関わることができる力ですね。
 
秋吉:そうですね。「インド農村」では、異なる価値観を持つ人々と出会いますし、逆に全く違う生活をしている人でも同じような価値観を持っていることに気がつくこともあります。こうした体験によって、自分の考えや行動を支えている価値観を一部でも理解するとともに、その価値観を大きく揺さぶられもします。社会に出ると学生時代以上に、様々な壁や他者とのコミュニケーションギャップにぶつかる機会が増えますよね。そんなときの、ストレス耐性が高まるというか、生きていく力につながっていくと考えています。

山本:そうした目的をもつインド科目で伝版®を活用いただいたねらいを教えていただけますか。
 
秋吉:これまでの4年間も各種のワークシートを工夫し、対話や交流を重視し、履修学生の内省が深まるよう働きかけてきました。しかし、例えば対話ではときに本人の価値観に紐づく関心や興味より、聞き手側の問題意識があるところに焦点があたり易かったり、交流では発信力の高い学生の振り返りに重心が寄りがちであったりする難しさを感じていました。そこで今回は、履修動機の掘り下げや、実習後の振り返りなどで、伝版®の力を借りました。そうしてみると比較的効率よく、内発する思いが本人の「言葉」として深まり、結果としてメンバー全員による交流が促進され「(同じ場面でも)こんな風に感じる人もいるんだ」「こう考えてもいいんだ」などと、問題意識が深まったように感じています。
 
帰国後の報告会。ドラマ仕立てで
気づきを発表する履修学生
山本:なるほど、個々人においてと、集団で問題意識を交流する場でともに影響があったようですね。今年度履修生による最終報告会を終え、成果をどのように捉えていらっしゃいますか。

秋吉:必ずしも100点満点でないかもしれませんが「自らの立ち位置を見出す」という点ではいい線まで来たと思います。学生たちは体験を仲間と反芻して得た思いを「もやもや」と抱えている状態ですが、今、達成感を得るより、まだもやもやしている位の方が考え続けるインセンティブになるでしょう。得た思いを行動に移すことは履修過程で完結するものでなく、「もやもや」を良い意味でもったまま社会に出て、感じて考え、決断していくことも大事ではないかと考えているところです。
 
山本:今年度のご経験をもとに、体験学習科目における「体験の言語化」の促進に向けてどのような取り組みをご予定ですか。  
 

発表を熱心にみつめ、
   耳を傾ける学内外の皆さん
秋吉: 今後も伝版®も含めた様々なチャレンジをしながら、学生たちが、模範解答探しを習慣にするのではなく、本当の意味で成長し、社会に出た後も能力や個性を発揮できるような「力」を育むのが大学教育の役割だと考えています。

山本:本日はありがとうございました。楽伝のキーメッセージは『つたえあえば、人生がひらく』です。学生さんたちが人生をひらいていく力を育む過程を今後とも伝版®プログラムを通じ、私どももお手伝いをしていきたいと願っています。

*早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)
平和をテーマとする作品を描くとともに、平和ボランティア運動として世界の文化遺跡保存にも尽力した画家、平山郁夫氏(早大名誉博士)の意志を受けて2002年に設立された早稲田大学の一機関。ボランティア体験など、学生の体験を学びやキャリア形成に活かす教育研究開発を進める。ボランティアや実習の前、及び後の工程における質の高い内省を促進し、ボランティアや実習の「体験」を、学生がその時限りのイベントに留めず、自らの生き方・社会との関わり方につながる意味を見出すことを支援する。12年間で学生14万人以上(海外ボランティア3300人を含む)が学ぶ。その活動が評価され、先進的な学びの取り組みを応援する「第1回朝日みらい教育賞」にて、グローバル時代に生きるための力を重視した教育を表彰する「グローバル賞」受賞がこのたび決定した。

*楽伝はコミュニケーション力とキャリアの開発を両輪ととらえ、多様性に満ち、変化の激しい現代社会において力を発揮する人材を育てることを通じて社会に貢献します。

2015年1月8日

年始のご挨拶


新年あけましておめでとうございます。楽伝は1月5日(月)、新しい年のスタートを迎えました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

新年早々、狂言師、野村万作・萬斎親子による、「三番叟(さんばそう)」の眼福を得ました。この舞の最後は「鈴ノ段」と言われ、「黒式尉(こくしきじょう)」と呼ばれる黒い面をつけた翁が、鈴を打ち鳴らしながら最初はゆっくり、終盤は勢いを増して舞い納めるものです。この鈴を打ち鳴らす様は種まきを意味していると言われ、五穀豊穣を祈る舞として、また年の初めとしてふさわしく荘厳かつにぎにぎしいものでした。

さて、我々法人の名前は「楽」で始まりますが、この字の上半分は、柄のある「手鈴」の形で、鈴の左右に糸飾りをつけている形で、下半分の木という字はその鈴を掛ける台をあらわしていると解説されています(白川静「字統」より)。


「三番叟」の演目の間、息のあった狂言師親子の持つ「手鈴」、これが「楽」の字の原型なんだなとイメージしているうちに、ある強い思いが浮かんできました。
昨今、「変化」という言葉を目にしない日はありません。生存のために安定した環境を求める生き物である我々は、その「変化」のレベルが大きいと認識すると、本能的に生存への「不安」がかき立てられます。できれば変わりたくない、安住したい。しかし先憂後楽のための準備を動機付ける程度の「不安」ならばプラスに働くでしょうが、過度の「不安」には思考と行動が委縮します。そこまで「不安」に支配されてはいけません。

 
「変化」についてこう考えてはどうでしょうか。「変化」の時代の今は、鈴を打ち鳴らすように、種まきをする時期。そして、芽を出すことに心を込めて「期待する」。折しも、今年は未年。未年の「未」という字は枝葉の先が長く伸びてゆく形のことをあらわしているそうです。伸びた先がこれからどうなるのか、という結果は「未だ」わからない。そのわからぬ結果ではなく、まずは物事を始め、動かすことを重視する。種はまくが、芽が出るか・花を咲かせ結実するかどうかについて「今は」問わない。つまり、「不安」が根底にあることを否定しないが、「不安を期待の裏腹」と考え、前に進めるための力に転換できるよう心と頭と身体を使う。ただし、
これには大変なエネルギーがいります。
 

手前勝手な解釈ですが、「不安と期待がないまぜ」になっているからこそ、祈りを込めて種まきを舞う、それが「三番叟」という舞の核。クライマックスとなる鈴ノ段の激しさは大きな「不安のエネルギーを芽生えと成長への期待に昇華させる」プロセスを表現しているように思えました。「不安を期待に昇華させること」、これは人が生きていく上で繰り返し経験する普遍的なエネルギーの転換であり、それを表現しているからこそ、この舞が古来より幾度となく舞われてきたのであろうと。

大きな「変化」を前にすると正直、私も「不安」に足がすくみます。しかし、まずは鼻唄でも歌って気持ちをリセットし、まずは「種まきから始めよう」と心を奮い立たせてみましょう。そして常に「不安」があることも意識しつつ、それが芽生えへの「期待」の裏腹であることを認識して、自分が撒いた種に集中し、「芽が出るように心をこめて慈しみ楽しみながら育てる」というプロセスそのものに焦点を合わせましょう。きっと、「何かが変わってくるはず」。そのプロセスを一度ならず繰り返していると、その足跡となる円は、ふしぎなことに最初の場所から少しずつ場所を変えて描かれ、ふと振り返ると螺旋のような形になっていることでしょう。この「螺旋形の軌跡こそが成長」というものの本質。

本年、我々はそんな思いを胸に「変化に対する不安を、楽しみというエネルギーでプラスに転換し、発信しあう自己」を応援する存在として、「つたえあえば、人生はひらく」を実感していただけるような取り組みに精進してまいります。

鈴の音に空間が嬉しそうにふるえる、そんな未年のスタートを楽しみつつ。 

理事長 西道 広美 拝

2014年12月25日

年末年始休暇のお知らせ

講座を終えて、こどもたちも合流。
2年ですっかり大きく。人数も増えました!
楽伝は、2014年12月27日(土)より2015年1月4日(日)まで、年末年始のお休みをいただきます。 

2014年、楽伝は大学教育の現場、キャリア開発支援の現場、社会貢献事業を支える現場、研究からの学びの現場等々、多様なフィールドに伺い、様々な出会いをいただきました。感謝をこめて、皆さまとの交流からの学びを今後かたちにしてまいります。

楽伝の活動が年を重ねることで、うれしい再会の機会もいただきました。写真はこの12月、2年ぶりに伝版ワークショップに参加された『First Step』の皆さんです。
 
第一子を迎えた女性の方々が参加して2012年に開催された、ライフキャリアデザインを応援する集中講座(東京都西東京市柳沢公民館主催)。その卒業生の皆さんが結成した自主サークルが『First Step』です。知識や情報を共有する月2回の活動では、外部講師を招いたりメンバー自らが講師になり学びあうとともに、メンバー同士が育児やこれからの人生について共感しチャレンジを支えあう強力なサポーターでもあります。

今回は伝版を使ったライフキャリアデザインの集中講座終了から2年経過を機に、「もう1度、やってみたいです!」とのお声をいただき、この機会が実現しました。

伝版®「花」で2年間を祝福!
ご自分の成長を、書いて実感・
メンバーに語って実感・祝福されて改めて実感!
2年間の歩みをお互いに祝福し、あらためてビジョンを描き、行動計画を考えます。机の上には、2年前にそれまでの人生を祝福した伝版®「川」、ビジョンの「木」など、当時の伝版®も登場です。短い時間ながら、もう慣れた手つきですらすらと。ときに悩めばさっとグループでの交流が始まり、またペンが進む。そして全員で祝福し、応援を誓う!本当に体温が上がるような、パワーを感じるお時間でした。

『2年間、自分もみんなもがんばってきたんだなぁ。2年前に決めたこと、計画したことがこんなに進んでいたとは!』『2年前の自分と、今の自分とで、ずいぶん世界の見え方や考え方が広がり変化したことを実感できるよい機会でした。これからの毎日に繋げていくよう、意識していきたいです。』

ご一緒した楽伝理事・柴山純は           
『“振り返り”というと、改善点の反省に集中してしまうこともあるようですが、これまでの歩みを“祝福する振り返り”こそ、次へのエネルギーになります。
また今回は、2年を経て「またやりたい!」とFirst Stepの皆さんが自ら“振り返り”の機会をもたれたことが本当にすばらしいですね。伝版®で、これまでを祝福し、ビジョンを再設定、そしてさらなる実践へというサイクルをらせん状に回す皆さんの力強さにほれぼれしました。』と振り返ります。

2015年、新たに出会う皆さまの“らせん”のスタートをサポートさせていただくことも、まわりゆく“らせん”と折々に再び交差させていただくことも、楽伝一同楽しみにしております。

*楽伝はコミュニケーション力とキャリアの開発を両輪ととらえ、多様性に満ち、変化の激しい現代社会において力を発揮する人材を育てることを通じて社会に貢献します。

2014年12月18日

2015年、そしてさらにその先へ


旧きと新しきものが融合する一心寺に臨んで
楽伝の家は「大阪」の語源となった「逢坂」に
東京・大阪・神戸・岡山とそれぞれに拠点をもち、自在につながって、ひらりひらりと各地へ伺う楽伝メンバーですが、先月は5か月ぶりに一堂に会しました。『特定非営利活動法人楽しく伝える・キャリアを作るネットワーク』が発足して2年8か月。さかのぼれば、コミュニケーションのためのグラフィックツール‟「伝版」の会”を設立して丸7年のタイミング。
本年3度目の合宿は、2015年へ、さらにはその先の将来へと橋を架ける時間でした。
 

多様性に満ち、変化の激しい現代社会において力を発揮する人材を育てることを社会への使命とする楽伝が「これから何をしたいか」。想いを広げ、かたちにしていくために、楽伝のDNA=“楽(ラク)に楽しく”がこれからの時代にもつ意味をみつめなおすことにたくさんの力を注ぎました。そして実感するのは “多様性と変化”が日常であるダイバーシティ時代・グローバル時代だからこそ、磨くことがライフキャリアの質に大きく(大げさにいえば生き死にほどに)関わる“態度”=『6C』のさらなる重要性です。
すぐそこに見えてきた2015年には、楽伝がプログラムすべての開発において土台としている、この『6C』についてもご紹介する機会があることでしょう。将来をみつめる合宿を終えて、さらに多くの皆さまとつながることが楽しみになっている楽伝です。

"予定はやるべきことから埋めるのではなく、
やりたいと願うことからくみたてる"
これはそのための特別なダイアリー!
ところで、じわじわと広がっている「伝版®ダイアリー」をお使いくださっている皆さま!
師走を迎え、この1年をふりかえり、新しい年を見通したいこの頃ではありませんか?
楽伝メンバー発案の特別な「伝版®ダイアリー」は、4月始まり⇒終わり月は3月ですが、どうぞ、ダイアリーのページをさらにめくってみてください。年度の途中いつにでも「ふりかえりを始め、重ねる」ことのできる伝版®「川」、2015年&2015年度を想い描くための伝版®「木」が用意されています。
ぜひ存分に新年を迎える準備をお楽しみください。


*楽伝はコミュニケーション力とキャリアの開発を両輪ととらえ、多様性に満ち、変化の激しい現代社会において力を発揮する人材を育てることを通じて社会に貢献します。

2014年12月4日

今年度最終の公開講座、伝版®で考えるキャリアデザイン

2015年1月27日(火) 伝版®を使った『中堅女性社員のための実践キャリア研修』が
東京・渋谷(日本生産性本部)にて行われます
 
グローバル経済や高度にIT化した環境では、仕事のやり方も中身も激しく変化し続けます。個人も企業も、「変化に対応する」未来型へ移行する覚悟とアクションを自ら組み立てていくことが求められています。

このような潮流は当然「キャリア開発」にも大きく影響を与え、“組織が予め定めたレールを与える”を前提とするキャリアパターンであった組織の多くでそれは消失していくでしょう。かわって、新しい道を切り拓くこと(例えば、女性がより大きな責任ある職位へチャレンジする等)も含めた多様な道を視野に入れ、臨機応変に意思決定を重ねて自らキャリア形成する「意識」をもつことが、個人にとって不可欠なものになりました。また、生き方に関する価値観の多様化に伴い、『仕事』との関わり方も多様に。雇用環境やライフステージの変化ほか、とりまく環境の変化に呼応して柔軟にキャリア設計していく「スキル」を、組織に頼らず個人が自ら身に着ける姿勢も重要です。

一方で現実に目を向けると、このような環境変化を頭で理解しつつも、従来型のキャリア観を無意識に思考の前提とするがゆえに、変化に対応できずに大きなストレスを感じたり、仕事にやり甲斐が見いだせない等の支障が散見されます。

“変われ”というは易しながら、事を為すには、個人が変化に対応する人材の持つべき態度を知り、これからこそのキャリア観を考え、自ら拓く力(キャリアデザインする力)を意識する-その始まりとなるきっかけが必要かもしれません。

2015年1月27日(火)中堅女性社員のための実践キャリア研修(東京・渋谷)は、様々なライフイベントの選択とキャリア形成上の選択を自ら束ねて力を発揮し続けていくために、一日職場を離れ、これからこそのキャリア観をもってキャリアビジョンをとらえ直す機会を提供します。水先案内人は楽伝理事・柴山純が務めます。
*本研修は公益財団法人日本生産性本部主催「ダイバーシティ・マネージメント・カレッジ」の一環として開催されます。

プログラムは、思考・整理・伝達のコミュニケーション力をむりなく引き出すグラフィックシート『伝版®』を活用した1dayワークショップと、終了後の個別相談からなります。まずは変化に対応する人材の持つべき態度を知り、キャリアデザインの型を学ぶことからスタート。続いて、多様な組織・専門分野・ライフステージにあるメンバーと交流し、自分と異なる視点・価値観を体感しながら考えることで、自分ならではのキャリア観(働き続けることへの内発的動機)の再発見へ。また、『伝版®』を使いながら、キャリアデザインに仮に取り組む体験を通じて、主体的にキャリアを拓く意欲を育みます。WS後の個別相談では、ビジョン実現に向けた第一歩行動を実行性あるものへと応援します。
くわしくはコチラから。 

遠方からの参加や、時間短縮勤務を利用する方にも配慮した10:00~16:00のプログラム。公開型ならではのダイバーシティに富んだグループダイナミズムを楽しんでいただけるのも魅力の1つです。当事者である中堅社員の方々から、人事・両立支援・ダイバーシティ推進等の職責でキャリア開発支援のあり方に関心ある方々まで、様々なお立場から参加いただいています。
これまでのご参加者のお声はコチラから。

*楽伝はコミュニケーション力とキャリアの開発を両輪ととらえ、多様性に満ち、変化の激しい現代社会において力を発揮する人材を育てることを通じて社会に貢献します。

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