2015年4月23日

公開講座スケジュール決定:中堅女性社員のための実践キャリア研修

変化に対応する“転換力”で、自律型人材へのキャリアデザイン力を磨く
 
キャリアを自ら拓こうとする人にとって、「自分自身を知ろうとすること」と「身をおく環境と自分との

関わりを考えようとすること」はともに、従来も欠かせない態度でした。ただ、社会・産業構造の変化が
激しくなった現在、後者の重要度は格段にアップしています。 
キャリアデザイン力を磨く

たとえば会社組織で働く場合 - “組織が個人に予め定めたレールを与える”時代には、個人が自分の行動を大きく転じなければならない環境変化は、昇進や異動などの限られた機会でした。また仮に昇進や異動が生じても、同質性を重視するかつての組織時代には、その変化の多くは想定しうる範囲のものだったでしょう。

それでは、現在はどうでしょう?

  ・“育てられる側”から“育てる側”へ。職位やコース区分は変わ
  らないが従来よりはるかに大きな役割期待されるようになった

  ・以前なら10数年のキャリアになってもつような人数の部下を、
  入社数年ですでにもっている

  ・雇用形態、年齢、性別、職歴・・・かつてないバリエーションの
  あるチームを束ねることになった

  ・海外にいる上司・部下や、在宅ワークのメンバーなど、リモート
  での協働が日常になった
   等々。

変化が、当初に予期していなかったスケールでやってきて、個人に大きな行動の転換をせまっています。「変化に対応する資質、レディネス」がキャリア形成上の要となる時代です。

それでは「変化に対応する資質、レディネス」を高めるために必要な力とは何でしょうか。
楽伝は、「変化に対応する人材の持つべき態度・行動」として6CCuriosity(好奇心)、Concern(関心)、Control(コントロール)、Confidence(自信)という4つの態度と、Cooperation(協働)、Conversion(転換)という2つの行動のセットを提唱しています。その中でも変化に対応する直接的な

行動として「転換(Conversion)」する力をクローズアップしています。
 
「転換」とは、Aという条件の中で奏功した要素を、未知のBという条件に適応させるための探索行動と、適用を試みる行動の両者を指します。変化が著しく激しい時代にあって、ある時点で前提としていた役割が消失したり変化することは半ば日常的なできごとです。そのような状況に直面した個人が、たとえば「それまでに身につけた能力を、新しい役割に応用して活かせる」とまず考え、「その能力を活かす方法を探索し試しにやってみる」姿勢をもつことができれば、仮に新しい役割が当初の意図とは異なっていたとしても、個人にとってつながりあるキャリア・成長機会としてとらえやすくなるでしょう。
うまでもなく、そうした個人のとらえ方は、組織において力を発揮する働き方につながります。

「変化に対応する人材の持つべき態度・行動(6C)」を知り、これからこそのキャリア観を考え、自ら

拓く力(キャリアデザインする力)を養うことは、求められている新たな期待役割を担うべく個人が変わるためのきっかけになることでしょう。今回は女性社員の方々を対象としたそのような一日企画のご案内です。

公益財団法人日本生産性本部主催
2015年度ダイバーシティ・マネージメント・カレッジ
中堅女性社員のための実践キャリア研修
2015年12月7日(月)10:00~16:00

(東京・渋谷、公益財団法人日本生産性本部にて)
  詳しくはコチラ


職場を1日離れ「変化に対応する人材の持つべき態度・行動(6C)」を知り、様々なライフイベントの選択とキャリア形成上の選択を自ら束ねて力を発揮し続けていくきっかけとなる機会を提供します。
ファシリテータとして、楽伝理事・柴山純が水先案内人を務めます。
思考・整理・伝達のコミュニケーション力を
むりなく育むグラフィックシート『伝版®

遠方からの参加や、時間短縮勤務を利用する方にも配慮した10:00~16:00のプログラム。
当事者である中堅社員の方々から、ダイバーシティ推進・女性活躍推進・両立支援等の職責でキャリア開発支援のあり方に関心ある方々まで、多様な組織のさまざまなお立場から参加いただいています。

楽伝の提供する、思考・整理・伝達のコミュニケーション力をむりなく育むグラフィックシート『伝版®』を使ったプログラムを、フルに体感いただける公開講座の機会でもあります。ぜひご活用ください。
詳しくはコチラ

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◆◇ これまでのご参加者の声 ◆◇
 
「ひとりでモヤモヤしていた課題について、話し合う中で見えた答えをもとに、“まずは行動してみよう”と思えました。やってみたら違っているかもしれませんが“そのときはまた考え、相談し、解決していこう”とポジティブに考えるようになりました。」
 
「漠然としていた“ありたい姿”を具体的に表現でき、自分の目標のために【今、何から行動すべきか】明確になりました。今日キャリアビジョン実現に向けて立てた行動計画を必ず実行し、夢を叶えます。自分が今日感じることができたことを職場の女性社員たちにも共有したいです。」
 
「ワークを重ねていくことで、自分をむりなく見つめられました。今まで難しいと感じていたキャリアプランの作成が、今日はとても楽しくでき、自分の課題が明確になりました。」
 
「ポジティブ・アクション施策の担当ですが、今日は自身をみつめる機会にもなりました。これからのキャリア開発にはワークだけでなくライフの視点を組み込んでキャリアビジョンを描く仕組みが必須ですね。」

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公開講座の詳細はコチラ 
 
*楽伝はコミュニケーション力とキャリアの開発を両輪ととらえ、多様性に満ち、変化の激しい現代社会において力を発揮する人材を育てることを通じて社会に貢献します。

2015年4月2日

新年度の始まりに寄せて

自らを越えた資源

楽伝、2015年度始動
旧きと新しきをつなぐ一心寺、山門に仁王を仰いで
4月。新しい仲間、新しい職場、新しい学校等々「新しい」環境に身を置かれる方も多い
ことでしょう。

意気揚々と思い描いていたようなスタートを
迎える方も、一方で、こんなはずじゃなかったという苦い思いを噛みしめつつ歩みを進めようとされている方もおられると思います。

実は私、いろいろなプロジェクトを同時に手がけるは常態ながら、最近よく感じます。
かつて「これはもう無理だと思ってやめてしまったもの」を掘り返してやっていることが多くなったな、と。

それは“そう意識しているから”そうなっています。どういうわけなのか、ご説明しましょう。
 
あるプロジェクトをやめてしまった時点では、やりたくて始めたのに「やりきれなかった」という結果に対する悔しさと自分の能力に対する情けなさ等々、嫌な気分でいっぱいになります。そうした「やりきれなかった」モノゴトたちは、私の記憶の中にネガティブな気分と共にしっかりと刻印付けされていきます。この「やりきれなかったリスト」が、新しいことを手がけるときに非常に役立っています。

「やりきれなかったリスト」を新しい取り組みに役立てるための単純で効果的な方法は、
2つの問いへの回答を考えてみること、それだけです。
 
 Q1 その新しいことは「やりきれなかったリスト」にあることと、どこか似ていないか?

 Q2 似ているとすれば、前回バリアになっていた要因が、今回もバリアになりそうか?
 
人間、事由もなくある日突然、大きく変わるものではありません。とすると、新しい取り組みだと
自分が思って始めることのほとんどは「やりきれなかったリスト」にあるものと同一、ではなくとも類似点が多くなります。したがって、Q1への回答は「YES」です。
 
前回バリアになっていた要因は、あきらめた当時にはなかった「人とのつながり」や「テクノロジーの進歩」「身についたスキル」などによって“今の自分”なら解決できる部分が多くなっています。つまり、Q2に対して「NO」と答えやすくなっています。
 
面白いことに、そうした人とのつながりやテクノロジー、スキルは、必ずしも自分が望んで得られたものでなく、「たまたま」ご縁があったり、そのようなトレンドがやってきたり、知らず知らずのうちに得たものがほとんどであることに気づかされます。自分の意志とは関わりなく“自ら”を越えて
蓄えることのできた資源が役に立ってくれるわけです。

もちろん、前回バリアになっていたことがまだバリアになることもありますが、それはそれでいいですよね。何がバリアかがわかっているので、それを回避するなり解消する方略を模索することに、
すぐさまエネルギーを『転換』できます。

この4月、思い通りのスタートができた方は存分に取り組んでください。そして、悔しくも意志に
沿わないスタートとなった方は、こう考えてはいかがでしょう。
今の意志とは無関係に“自らを越えた資源”を蓄えるチャンスが到来した、と。
そしてこのチャンスに対し、貪欲に取り組んでも決して損はありません。蓄えられた資源はいつか、あなたの意志を具現化するときにきっと力になってくれるのですから。

桜だよりとともに

理事長 西道 広美 拝
    

 

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