2019年8月18日

後編/開催報告: “英語が日常”なみなさんと、茨木にて!

英語を知らなくても大丈夫!英語ゲームで国や世代を超えて楽しく交流ワークショップ(2019年度子どもゆめ基金助成活動) 

http://rakuden-web.blogspot.com/2019/08/blog-post.html前号に続き、茨木市でのらくでん式英語インプロワークショップ後半の模様をお届けします!

>> 前編はコチラ

◆“会話はキャッチボール”
さぁ!休憩時間を終えて、後半の始まりです。“ところで、会話がはずむのはどんなとき?”会話はキャッチボール!だから“リアクション(受けとめて反応する)”はきっと大切!リアクションが変われば、話し手と聴き手の雰囲気も変わるのかな?3人のサポーターさんが、英語で日常会話の1シーンをデモンストレーションしてくれましたよ。

「話し手」役を引き受けてくれたのは?
ペルーに生まれ、13歳から日本で育ったというYvette ♪
英語は、まだ小さいふたりの息子さんたちやイギリス出身のご家族との会話をはじめ、日常生活でのことばです。ワークショップ中は封印してくださっていましたが、実は日本語やスペイン語も流暢でいらっしゃいます。

「聴き手」役は?
夏休み中に神戸から駆けつけてくれた学生のおふたり ♪
ふだんはインターナショナルスクールで、アメリカ・韓国・中国・フィリピン・インド・スウェーデンといった、様々な国から来たクラスメイトと、英語でコミュニケーションをしながら学んでいるとのこと。この日、子どもたちに一番年齢の近いおねえさんたちです。

ちなみにふたりが学ぶ学校、カネディアンアカデミィ(兵庫県神戸市)は、実に41か国からの児童・生徒(計630名)が在籍しているそうです。

こどもたちは“ナマの英語での会話のキャッチボール”にくぎ付けです。リアクションが豊かだと、会話がキャッチボールになっていく!笑顔がふえて、話し手も聴き手人も楽しそうになる!全身で集中して見入る様子が印象的でした。

◆自ら考えて、よりよいサポートを
実はこのデモンストレーション。サポーターさんたちのアイディアでよりよいものになっていたんです!

それは短い打合せ時間でのこと。「聴き手」役の学生さんたちから「ふだんの会話って、11より、友だちや家族とか何人かの方が自然!」と提案が!そこで急遽、11から3人での会話シーンに変更しました。おかげで、聴き手同士が共感してアイコンタクトをするシーンや、みんなで笑顔になる、より身近なシーンが実現しました。

一方、「話し手」役のYvetteからは「ホワイトボードをつかってもいいですか?」と依頼が。いざデモンストレーションが始まると、話しながらキュートな猫のイラストを描き始める彼女。
「英語での会話ですが、英語を学びはじめてまもない子どもたちにも“伝わる”ようにしたかったんです!」あとでそんな風に理由をおしえてくださいました。そのお気持ちがとてもうれしかったスタッフ一同です。

さて、この日はもうひとり!海外に縁の深いサポーターとして、インドネシア出身、日本で暮らして約1年半のBandungが参加。彼は来日してすぐの頃、阿倍野ハルカスでのワークショップに続いて、2度目のサポーター役です。相手を探している子に声をかけたり、しゃがんで子どもたちと目線をあわせて話しかけたり、緊張がほぐれるよう、親しみやすい雰囲気ではたらきかけてくれました。

子どもたちがまだだいぶ緊張していたワークショップ冒頭の“あいさつを楽しむ交流ワーク”では、“Bandung待ちの列ができるほどの人気でした!

また、地域の日本人サポーターのみなさんもかかせない存在です。ときにワークをご一緒に進行したり、その子の習熟度に応じた英語のサポートを提供するなど、「英語の知識」と「勇気を出して発話する気持ちの準備」の両方において、子どもたちのチャレンジを後押ししてくれました。

◆英語でチームメイトを紹介!
さいごは今日の仲間を、グループのみんなに英語で紹介するワークです。ちがう小学校、ちがう学年・・・初対面やよく知らない相手ともチームになって取り組みます。サポーターさんやらくでんスタッフにも質問しながら準備をしました。

発表では、サポーターさんに応援してもらいながらやりきるメンバー、今日磨いたノンバーバルのジェスチャーも添えて話すメンバー、英語を実際に使う機会を得ていきいきと発表するメンバー、すごいなぁと尊敬のまなざしで発表者をみるメンバーなど。

みんなそれぞれの現在地からの一歩を踏み出し、ワークショップは終しました♪

《子どもたちの感想より》
・おもしろかった!(小学生・低学年)
・世界のいろいろな人としゃべりたいからもっとやりたい!(小学生中学年)
・またやりたいです。英語がまえよりも好きになりました(小学生中学年)
・スペシャルゲストさんたちがやさしかった!また会いたい(小学生中学年)
・つかれたー。はずかしかった。(小学生高学年)
・おもしろい人と仲良くなれた。英語でコミュニケーションとるのはたのしかった(小学生高学年)
・今日つかったえいごを使ってみたい(小学生高学年)
・ふだんはしないことをして少しむずかしかったけど、言えて楽しかった(小学生高学年)
・英語を勉強してきたけれど実際に使う機会は少なくて。聴く側の反応も大切だと思った(中学生)

◆ご協力ありがとうございました!
こどもたちの現在地はそれぞれですが、楽しさがあるひとときだからこそ、ときに緊張して汗をかきながらも、少し背伸びしてチャレンジできる!ーそんな場を、らくでん式はめざしています。終了後の子どもたちの「つかれたー💦」という達成感ある表情がうれしいスタッフ一同です。

今回のワークショップは(独)国立青少年教育振興機構 子どもゆめ基金* の助成をもとに実施しました。また、茨木市教育委員会からの後援、地域で子どもたちの英語教育に携わる先生方や保護者の方々にご協力をいただきました。

水先案内人となるらくでんのファシリテータは、たくさんのお力をかりてワークショップをお届けしています。当日参観してくださった保護者の方々も、勇気づけてこの場に送り出し、体験を終えたお子さまを温かく迎えてくださった保護者の方々も、ありがとうございました!


*楽伝はコミュニケーション力とキャリアの開発を両輪ととらえ、多様性と変化あふれる社会において力を発揮する人材を育てることを通じて社会に貢献します。


2019年8月15日

開催報告/前編: “英語が日常”なみなさんと、茨木にて!

英語を知らなくても大丈夫!英語ゲームで国や世代を超えて楽しく交流ワークショップ2019年度子どもゆめ基金助成活動)
真夏らしい暑さの725日(木)らくでん式英語インプロは大阪府茨木市にうかがいました。昼過ぎの会場いは、近くから遠くからこどもたちが続々と!


*  *  *

この日の子どもたち ~小学2年生から中学2年生~ に、学校で初めて英語に触れた時期をきいてみると、学年が下がるほど、その時期が早くなります。小学校英語教育が過渡期を迎えるいまならではですね。

学校以外で英語を学んでいる子どもたちも多くいます。英語の学習歴はひとりひとり複雑にちがい、英語への興味や意欲も、学んでいる年数と関係なくいろいろなようです。

◆“英語が日常”なメンバーと出会う!
ところでみなさんの身近に、主に英語を使って生活や仕事をしている方はいらっしゃいますか?
「はい、私がそうです!」という方もいらっしゃるでしょう。一方、多くの子どもたちは、あるいはおとなにとっても、その機会はかぎられていたり、ふだんはないことも。

今回の子どもゆめ基金助成活動でめざしたのは、そんなふだんはあまりない、“英語が日常”の方々と交流する体験を、身近におとどけすることでした。

実際に交流してみることで、英語って伝え合うための道具なんだなぁ!と感じたり、初めて会う人とやりとりできた楽しい瞬間を経験したり、緊張感や大変さをのりこえた達成感を得たり ー そんな2時間です。

その趣旨に共感してくださって、すばらしいサポーターのみなさんが集まってくれました。海外にご縁をもち、生活やおしごとで“英語が日常”な方々や、子どもたちの英語コミュニケーション力の育成を支える地元地域の方々です♪


◆まずはきもちと発話の準備!
まずはいろいろなミニゲームでウォーミングアップ♪「拍手」でリレーをしたり、サポーターさんの出すお題で動物になりきって動いたり、あいさつ表現をつかって交流したり。一緒におなかからノドいっぱいに空気を出して早口ことばにもチャレンジ!

たくさんあるゲームのメニューからこの日は、あとで体験する“英語が日常”なみなさんとの交流を楽しむ準備体操になるような、《親しみあえる》メニューをご用意しました。

学校や英会話教室など、ふだんの英語の勉強ですっかり親しんでいるあいさつ表現も、英語を日常言語とするサポーターさんと初めて対面してやりとりすると“あいさつでつかうことばなんだな!”とあらためて実感しますね。

ゲームの合間には、「言語」以外のコミュニケーション=「非言語(ノンバーバル)」の大切な役割についても確認!といっても、ファシリテータが言葉で整理するまでもなく、あいさつゲームをしながら、相手が笑顔で自分の方に身体を向けてくれて温かさや好意が伝わってきたり・・・体感する場面があったかもしれませんね。

前半さいごは、少人数のグループに分かれ、サポーターさんに質問する交流タイムです。「好きなもの」をたずねるにもいろいろな質問のしかたがあり、こたえ方もいろいろある!

限られた時間でしたが、小さなチャレンジいっぱいのひととき。質問を受けたサポーターのみなさんも、自分についてこたえるだけでなく、英語の習熟度もふまえながら How about you?” と子どもたちに投げ返したり。小さなやりとりがあちこちで見られました。

ローテーションで、ふたりめのサポーターさんと交流がすんだところで休憩です。
 - “Water Break!”

このあとのワークショップ後半の模様は、次号「後編」でお届けします。どうぞお楽しみに!


*楽伝はコミュニケーション力とキャリアの開発を両輪ととらえ、多様性と変化あふれる社会において力を発揮する人材を育てることを通じて社会に貢献します。

2019年8月10日

全国英語教育学会第45回弘前研究大会にて発表を致します

『小中学生の英語学習意欲醸成に向けた試みと考察―英会話の連続性を支える表現の実践―2019年8月18日(日)青森県弘前市にて


岡山県奈義町のワークショップに
参加のみなさん
来る817日(土)~18日(日)全国英語教育学会第45回弘前研究大会が青森県弘前市(会場:弘前大学 文京町キャンパス)で開催されます。

楽伝*は大会第2日目の818日(日)午前に小中学生の英語学習意欲醸成に向けた試みと考察 英会話の連続性を支える表現の実践ー』と題し、口頭発表を実施いたします。
*「楽伝/らくでん」は特定非営利活動法人楽しく伝える・キャリアをつくるネットワーク の愛称です。

>法人設立の経緯はコチラ

当法人、楽しく伝える・キャリアをつくるネットワーク
コミュニケーション力とキャリアの開発を両輪ととらえ
子どもたち、そして社会人のさまざまなライフステージにある人々が
人生を生き抜く をやしなうことに資することをめざし、活動しています。

個人の内発的な力を引き出す“楽しさ”の要素を重視した独自の手法やツールを取り入れ、キャリア構築力・コミュニケーション力を育む独自のプログラムを研究・開発し、展開しています。

たとえば
・言語を問わず他者とのコミュニケーションを楽しむ意欲を育むこと
・自らキャリアを切り開く気持ちとスキルを育むこと
・多様な他者と協働する力を育むこと
・多様性を内包する地域コミュニティの活性化を促進すること
多様なテーマでのワークショップは、好奇心が駆動するアクティブラーニングの場です。

岡山県奈義町での
ワークショップの1コマ
我々は、活動の過程で得た問題意識と知見を発信することを重要と考え、これまでも広報活動や学会発表を重ねてまいりました。

学会発表においては、これまで主にキャリア開発にかかるテーマについて、日本心理学会の年次大会で継続的に実施してまいりました。

そして今年度は、初めての試みとして全国英語教育学会の年次研究大会にて、英語を用いたコミュニケーションへの好奇心と自信を育むワークショッププログラム=『らくでん式英語インプロ』の現場を通じた考察について発表を行います。

今回はこの3月に岡山県奈義町で、中学生を主な対象に開催されたらくでん式英語インプロのワークショップ『Have fun! 英語って楽しんじゃけん(^^)”(主催:奈義町教育委員会)』の現場で得られた知見について、英会話の連続性を支える表現の実践に焦点をあて発表いたします。

◆発表スケジュール
テーマ小中学生の英語学習意欲醸成に向けた試みと考察―英会話の連続性を支える表現の実践―
   *発表要旨はコチラ  ☞  3ページ/818日第3室【指導法】⑨

日時:2019818日(日)10:0010:25
弘前大学 文京町キャンパス総合教育棟 206

さまざまなお立場で、様々な学齢の児童・生徒・学生の外国語教育に、あるいは、あらゆる世代のコミュニケーション力の育成に関わっておられる実践家の皆さま、研究者の皆さまと出会い、刺激をいただくことを、発表者一同楽しみにいたしております。

当日の様子や学びについては後日ブログにてご報告させていただきます。


◆ご参考:らくでんによるこれまでの学会発表
2018年 日本心理学会第82回大会 in 仙台市

発信力を促進する
グラフィックツール
『伝版®
2017年 日本心理学会第81回大会 in 久留米市



キャリアチェンジャー(転職経験者)に学ぶ“転換力”
2016年 第31回国際心理学会議・日本心理学会第80回大会 in 横浜市




2015年 日本心理学会第79回大会 in 名古屋市

コミュニケーション教育に資するグラフィックツール/ファシリテーションにおけるグラフィックツールの使用の効果
2014年 日本心理学会第78回大会 in 京都市
 >楽しく伝える・キャリアをつくるネットワークについてはコチラ



*楽伝はコミュニケーション力とキャリアの開発を両輪ととらえ、多様性と変化あふれる社会において力を発揮する人材を育てることを通じて社会に貢献します。

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