2017年2月10日

杉下さん、伝版®ダイアリーのことおしえてください

伝版®ダイアリーとシリーズ① 杉下正行さん~直線的な思考からの脱皮に!

伝版®ダイアリーを気に入ってくださっているのはどんな方なんだろう。『伝版®ダイアリーとなにしているのだろう。らくでん自身とても気になっていたことを、ユーザーのみなさんにおききしてみました。今号からシリーズでご紹介します。初日は杉下正行(すぎしたまさゆき)さんです。

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らくでん(以下楽伝): こんにちは!今回はお時間をいただきありがとうございました。

杉下さん(以下杉下): お久しぶりです!
気に入っていますから紹介できてうれしいですよ。
 
楽伝: しかもトップバッターでの登場!

杉下: トップバッターはびっくり(笑)

楽伝: ありがとうございます。はじめにご自身のことをいいですか。いまは関西にお住まい?
 

杉下: はい、神戸です。妻と、中学生と小学生の子どもたちとの4人暮らしです。しごとでは、 はなまる総合研究所として起業しています。マーケティングとワークライフバランスのコンサルタントをしています。

楽伝: たしかテニスもなにか?

杉下: よくおぼえておられますね(笑)コンサルティングのかたわら週末に、関東と関西でテニスの大会を主催しています。
 
楽伝: なぜ、テニスで起業を?
 
杉下: もともと自分の趣味でして。大会って負けるとそこで帰らなければなりません。負けたら帰るって甲子園しかり、当たり前かもしれませんが、私は疑問を感じたんですよ。
 
楽伝: もっと試合がしたい?

杉下: そうですっ!「テニスが本業でない」場合、週末の時間は平日に本業をがんばったご褒美のようなもの。その時間とエントリー代も投資しますから、負けてもたくさんやりたいっ!

楽伝: あっ、すごい熱気が・・・

杉下: スミマセン、ついチカラ入りました(笑) たとえば、勝つと5試合できて、負けた人は1試合の場合もある。ふだんは仕事とか学校や家族とのことなどもろもろで「テニスが本業でない」人はたくさんいますから、私以外にももやもやしている人がいるんじゃないかな、と。

楽伝: それで、プチシングルス大会の起業ですね。 

杉下: 非常識なのは百も承知ですが始めてみました。立ち上げには専門のコンサルティングで活用している技術がいろいろと役立ちました。

楽伝: これって、ふつうの大会と何がちがうんですか?
 
杉下: 変則的なルールで試合をやります。  具体的には、合計16人でのプレー予定して、4人ずつのリーグ戦の後に各リーグの順位別でのトーナメントを行います。予選は15分マッチ、順位別トーナメントは20分マッチです。不完全な形ですがこれでひとりあたり負けても最低5試合はできます。

 
楽伝: 時間制の試合だけれど、必ず5試合はできる!
 
杉下: そうです。
 
楽伝: ほかにもなにか?
 
杉下: アリマス!「楽しいコミュニケーションの経験」にこだわっています。一般の大会では暗黙知とでもいうか「試合だけやってだれとも口をきかずに帰る」なんてことがふつうに起こります。勇気を出して話しかけてもあんまりいい発展をしなかったり。
 
楽伝: 楽しもうとテニスをしに来ているのに、あんまり楽しくない?
 
杉下: しかも、負けたら帰らされる。コレ、最悪です(笑) せっかく同じ趣味の人が集まっているのですから、自分は試合をしていないときも楽しみたいし、皆さんにも楽しんでいただきたい。

楽伝: 「楽しい」にこだわるって、らくでんもです。

杉下: たしかに!プチシングルス大会はさまざまな小さなコミュニケーションの仕掛けをしています。 空き時間にはほとんどのご参加者がその日初めて会った方々と談笑しておられます。

楽伝: アットホームな大会ですね。どのぐらいの方が参加されているんですか。

杉下: 毎月、関東と関西で30回ほど大会を開催しています。いままでべ4万人の方に参加いただきました。
 
楽伝: 4万!それにしても杉下さん、お忙しいですよね。平日はコンサル業、週末は大会の現場にもおでかけになるし。ふたりのお子さんの授業参観は欠かさないし。

杉下: あっ、さいごのはFBからバレたな(笑) おかげさまでたいへんさを含めて楽しんでいますし、伝版®ダイアリーがいいしごとをてくれているんですよ。
 
楽伝: というと?
 
杉下: To Doリストの呪縛に縛られていた時代がありましてね(笑)。そのころに、知人のところでこのダイアリーに出会いました。見た瞬間にピン!ときて、使わせていただくことにして、以来のご縁です。
 
楽伝: ありがとうございます。で、なにが「ピン!」だったのでしょうか?

杉下: 構造として、樹形図的であるTo Doリストはなんともそっけない感じがします。やってもやっても新たなタスクが増える。終わったタスクも、リスト上は消えますが「消える=ほったらかし=やっつけてそれでおしまい」なのがなんだか・・・。

楽伝: わかる気がします。消し込む瞬間のスッキリ感はあるけ次に活きるなにかを発見する内省生じにくいとか、楽しくないとか。
 
杉下: そう。楽しくないとなかなか前向きな作業にならないんです。終わりがないようにさえ当時は思いました。
 
楽伝: その点、伝版®ダイアリーはわれわれNPO法人楽しくつたえる・キャリアをつくるネットワークが創っていますから(笑) 楽しく遠くへ行けますよ~♪ スミマセン、冗談です。
 
杉下: いや、ホントですよ!伝版®に書きこんでいくと、To doリストでありがちだった直線的な思考を脱皮できるんですよ。そうすると人にもアイディアを伝えたくなる!
 
楽伝: そうですか?うれしいです。コミュニケーションする準備を促進することは伝版®のねらいでしたから。語るべきものをもち、語りたくなるよう。まずは自分自身を「ひきだし」「ひもとき」「くみたてる」をサポートしたかったです。
 
杉下: なるほどね。私は“より人間が有機的に考えているに近い感覚で書き出せたり、自由な発想が湧いてくる”気がしています。
れから、いろいろなプロジェクトを1枚の伝版®の上でとらえると、それら絡み合う関係性を見出しやすいです。結果、統合的にアウトプットしやすい。これは直線的なTo Doリストで感じることができない感覚で、このダイアリーを気に入っ一番のポイントでもあります。 
 
楽伝: ところでこのお花(右写真)ですが、真ん中の50年前を振り返る」が気になるんですが
 
杉下: これは「未来会議」でかいたものです。2年前につくったグループで、定期的に集まり自分の未来デザインに取り組んでいます。
 
楽伝: 未来キャリアのデザインですね。
 
杉下: そうです。そのあるときのテーマが「50年後の自分が、今の自分に言いたいこと」でした。
日々の業務が50年後の自分にとって大事なことなのか?大筋として間違っていないか?・・・なんてことを、この先のいろいろな変化を想像しながら書き出してみることで、今の自分を客観的に見ることができました

楽伝: そのときにお花を!

杉下: そうです。みなさんは手帳やノート、タブレットなどに書き込み、私は伝版ダイアリー。装丁もいいんですよねぇ。

楽伝: そうてい?
 
杉下: はい、デザインです。ダイアリー本体の紙質やデザインも特別感があって、記入した自分のやりたいことなどが、なんというか「輝いて見える」んです。
 
楽伝: 祝福感がありますよね! ではさいごに、おたずねします。杉下さんなら、どんな方に伝版®ダイアリーをオススメしますか?
 
杉下: そうですね。自分の経験にも紐づくのですが、ひとことで言うと「カオス」というか、あれもこれも考える必要があり多少なりとも混乱を感じている方全員にオススメします。
「カオス」の背景はキャリアの転機だったり、ライフステージゆえだったり、人それぞれですよね。でもこのダイアリーは、そうした違いを問わず、自分の頭の中を、ぽかっと伝版®の上でアウトプットでき、整理してとらえなおすのに非常に有効なツールですから。
 
楽伝: 自分のことを自分に見える化、ですね。

杉下: 私自身そうでしたが、いきなり使いこなせた気分になるわけではないかもしれない。ちょっとずつ日常に取り入れていくことで、だんだんきもちよくアウトプットできるようになっていきます。ペースや使い方は人それぞれでいいんじゃないかな。

楽伝: はい、伝版®のかき方に「正解・不正解」「上手・下手」はありませんので。

杉下: 気の向くままにちょっと描きこんでみたり、広げて未来のことを考えてみたり・・・楽しみながらつかうことをオススメします。そうしはじめた時点でもう、永遠に続きそうなTo Doと戦う時間に距離をおき始めていますよね。

楽伝: そうでうすね。みじかくても、ちょっといい時間の誕生を感じていただければ。

杉下: このくらいうまく!こうでなくちゃ!と完ぺきをめざすとなかなか一歩がでませんよね。それより、失敗しても「自分としては下手」でもいいからとにかくやってみる。その失敗を含めて楽しみながら何度もやっていくことができれば、そのうち上手になる。継続は力なりです。
 
楽伝: いまのひとこと、なんだか確信に満ちてましたね。
 
杉下: 肌で感じている自分のモットーでもあります。テニスの大会がまさにソレなんですよ。常連の皆さんは、たくさんの失敗と敗戦を経験しながら、そのプロセスを楽しんだ結果、非常に強くなってしまう(笑)
 
楽伝: 失敗できるからこそ、ですね。今回はどうもありがとうございました!
 
杉下: 私もいい振り返りの機会になったので感謝しています!
 
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杉下さんのお話はいかがでしたか。いろいろなバックグラウンドをおもちのユーザーさんにお話をきいていくと、いろいろな場面・目的で使ってくださっていてほんとうにおもしろいです。
次回もどうぞお楽しみに!(らくでん)

>>伝版®ダイアリー2017年度版 についてはコチラ
 
 
 *楽伝はコミュニケーション力とキャリアの開発を両輪ととらえ、多様性に満ち、変化の激しい現代社会において力を発揮する人材を育てることを通じて社会に貢献します。

2017年2月9日

50部、限定販売!伝版®ダイアリー2017年度版

本日より先着順にて予約スタート!

お待たせしました!
“夢を叶えるダイアリー”『伝版®ダイアリー』
2017年度版の予約受付をスタートします。

今回は50部 限定!

一つひとつ心をこめておつくりします。本日より《お申込み先着順》にて予約をお受けします。

>>お申込みはコチラ


◆予定は「やりたいと願うことからくみたてる」
予定は「やるべきことから埋める」のでなく「やりたいと願うことからくみたてる」もの。
そう信じる楽伝が開発した“人生(キャリア)をひらく”にエールを贈る『伝版®ダイアリー』。
誕生から7年目を迎え、ますます多様なみなさんに楽しんでいただいています。
たとえば、こんな方が愛用してくださっています。

 「キャリアビジョンをふまえて行動計画をプランしたり進捗を内省するのに便利です」
「キャリアの転機に、変化を客観視してこの先をデザインするために利用しています」
   *転機の例:海外赴任・職域拡大・昇進・育児休業からの復帰・介護スタート・退職 等々。

「ビジネスプランニングにとても便利なので、起業している方にオススメしています」

「ライフイベントをひかえる友人に贈りました」
「パートナーと1冊ずつもって、家族のコミュニケーションツールにも利用しています」
「社会人になったこどももすっかり気に入り、親子ともども使っています」


そこで次号からは、ユーザーのみなさんが


次号からはユーザーさんの活用例を
ご紹介していきますよ!
どんな風にご自身のキャリアのお伴として
活用されているか、シリーズでご紹介して
いきます。どうぞお楽しみに! 

  50部限定、先着順にて予約受付。
 
◆『伝版®』からなる『ダイアリー』
伝版®とは「伝えるための版」を表す造語で、
楽伝のプログラムで活用する、自然をモチーフに
した楽しくきれいなグラフィックツールのなまえ
です。

そもそも「伝える」ためには、まず自分と対話し、自らの気持ちや考えを「ひきだし」⇒「ひもといて」⇒「組み立てる」という3ステップの準備が必要です。自分をみつめる作業は、ともすると重たいとして回避されたり表層的な対話にとどまりがちですが、伝版®《思考・整理・伝達》を促進し、この準備ステップを楽(ラク)に楽しくすすめることを助けてくれます。

そんな伝版®で構成される『伝版®ダイアリー』ですから“予定や情報の管理”と“アイデアやきもちの整理”をひとところで進められて便利。
ありたい姿(ビジョン)に照らしたプランニングも、終えたできごとの内省をふまえた軌道修正も、自在です。
スケジュール帳兼日記帳やプランニングノートとして、あるいはカレンダーにも!お好きなように使っていただけます。

巻頭には伝版®「木」、月毎のページには「花」。

中扉は桜色の土佐和紙
そのほかどんなモチーフが登場するかは、開いてのお楽しみです!
 
2017年度版 仕様
 ・4月始まりの年度版ダイアリー
     (2017年4月~2018年4月)
 ・A4サイズ ・綴じ込み式
 ・価格:3240円(税込)+送料(360円)
  *3冊まで1個口送料でお送り可。
 ・2017年3月上旬発送予定。

◆お申し込み方法
 50部限定。先着順にて予約受付。部数に達し次第、受付終了。
  ご購入を希望される方は下記、Mail又はFacebookよりご連絡ください。
 Mail info@rakuden.or.jp
 楽伝 Facebook https://www.facebook.com/nporakuden
  
  販売主体:特定非営利活動法人 楽しく伝える・キャリアをつくるネットワーク
  お問い合わせ先: info@rakuden.or.jp
 

*楽伝はコミュニケーション力とキャリアの開発を両輪ととらえ、多様性に満ち、変化の激しい現代社会において力を発揮する人材を育てることを通じて社会に貢献します。
 


2017年2月2日

脱皮!英語インプロでMy小噺(こばなし)

春の開催日程発表&第2回ワークショップのご報告【後編】

全身をつかったインプロゲームに始まり、人生初の落語英語の高座に上がりハジケた初日のメンバーたち。
楽伝・社会教育部主催《らくでん式・英語インプロワークショップ》。ひと晩明けた2日目(1227日)の模様をお届けします!
 
>>初日【前編】の様子コチラ

◆第1部 らくでん式こどもインプロ英語
みなさん、ずいぶん勢いよく黄色い家の二階に上がってきましたよ。昨日と同じ面々ながら、ちょっと別人?!
今回の最年少メンバー小4男子もやる気満々のお顔です。

2日目第1部では、堂々と発話できる姿勢を支える力を養おう!ということで、英語の基礎・フォニックス(アルファベットの発音)に立ち返ります。

まずは、やさしい絵本を題材にとり、アルファベット一つひとつの正しい発音を確認しました。続いて3文字からなる単語を読めるように練習してきます。英語は初めてのメンバーにはもちろん、すでに英語の勉強を学校でスタートしているメンバーにとってもいまさら訊きづらい発音の基本事項も確認できた、ていねいなひとときでした。次は、単語をつなげた短い文を声に出して読んでみます。「相手に自分の音が伝わるように!」を心がけて発話しました。

イングリッシュソングとチャンツも楽しみながら、さいごは絵本を自力で読むところまで!くりかえし何度も読むことでだんだん、文字と音が繋がり、自信をもって話せるようになってきました。

◆第2部 英語でインプロ落語
英語についてのおさらいも済んだところで、いよいよ英語落語の仕上げ編です。初日に学んだいろいろな表現をつかいながら、小噺(こばなし)にチャレンジします。

まずは英語落語の師匠、笑人(Showto)先生にお手本をみせていただきました。ごく短い、だれでもやってみることのできる小噺です。笑人先生の声色、表情、身ぶり手ぶりにつりこまれて笑っているうちに・・・あれぇ、もう?こんどは自分たちの番!一人ひとり前に出て、座布団にすわります。

おやっ、初日よりもみなさん、すんなり高座に上がりますねぇ。

にかくやってみる まちがえてもいいからやってみる くりかえしてやってみる だんだんはずかしくなくなる ・・・

すると本人も、見ている方も、少しずつ「もっとこうしたらえーかも?!」と欲がでてきます。それはセリフのこともあれば、表情・からだの動き、あるいは「間(ま)」についてだったり。

先生にいろいろな角度でアイディアをうまく料理していただきながら、それぞれの即興英語小噺が完成し、いざ披露となりました。

高座に上がり、自分らしい表現で小噺を発話するひとときは、もしかするととちょっと
『脱皮』な感じ?ご本人がいままで知らなかった自分もちらり見えたかもしれません。

失敗は怖くない。まちがったら、おもしろい!

それぞれに自分なりの成果を持ち、次回に向け、My小噺を自分なりに磨くことを約束し、第2回《らくでん式こどもいんぷろ英語ワークショップ》は散会!なにやらはればれとした表情で「おもしろかったー」といいながら黄色い家をあとにしたみなさんでした。次回またお会いしましょう!

◆今後の開催日程
「今回は春の第一回ワークショップ以上に、初日の早い段階でみなさん一気に緊張感がとけて、表情ががらりと変わりましたねぇ。よかったです!次回も新しい仕掛けでいろいろ狙っていきますよ~。」ということで、楽伝・社会教育部担当の辻野は、早速次のプランニングにかかっております。

すでに決定した春の開催日程をご紹介しましょう。どちらも『らくでん式・英語インプロ』と『英語落語』のプログラムをくみあわせた楽しい企画です。詳細は、各企画ごとに本ブログ、Facebook楽伝などを通じ、順次ご案内してまいります。ぜひご注目ください!

 =彡= 春のらくでん式・英語インプロワークショップ =彡=
   *1日式:  2017311() 13:00~16:30 (大阪市天王寺区内) お申込みはコチラ

 *合宿式: 2017年4月5日(水)~4月6日(木)


*楽伝はコミュニケーション力とキャリアの開発を両輪ととらえ、多様性と変化あふれる社会において力を発揮する人材を育てることを通じて社会に貢献します。

2017年1月26日

なぜインプロ?

即興力が激動の時代になせること

「二階のこどもたち、楽しそう!」
楽伝が居をかまえる黄色い家は、なにぶん昭和感あふれた木造でして、下の階にいても、二階の様子が手に取るように伝わってきます。

前号で初日の模様をご紹介した第2回《らくでん式・英語インプロワークショップ》の日は、理事長・西道が一階におりました。

ふだんは静かな二階ですが、この日は“インプロぢから(即興力)” を鍛錬しているこどもたちの波動が下まで降ってきたようで。
別の仕事にかかっていたはずの西道が、突如つらつらと書き始めました(笑)

題して「即興力について」。

由来をたどれば即興演劇(インプロビゼーション)での発揮に象徴される『即興力』。
 
― 即興力はコミュニケーションの新陳代謝を実現する力であり瞬時の構成力である
として変化の時代を楽しくしたたかに生き抜いていく上での『即興力』の意味をひもといております。楽伝が小学生・中学生のこどもたちを対象とする《らくでん式・英語インプロ》を始めた想いもここにあります。

なぜ、インプロ? どうぞコチラよりお楽しみください。
 
次回は《らくでん式こどもいんぷろ英語ワークショップ》のいよいよ【後編】第二日目の様子をお届けします。

>>【前編】第一日目の模様はコチラ

*楽伝はコミュニケーション力とキャリアの開発を両輪ととらえ、多様性と変化あふれる社会において力を発揮する人材を育てることを通じて社会に貢献します。

2017年1月19日

まちがったら、おもしろくなる!

【前編】第2回らくでん式・英語インプロワークショップをご報告します

初日でみんな、この笑顔!
2016年もまもなく終わろうかという週末。
楽伝の<黄色い家>二階に集合したのは8人のコドモたち。正確には小学4年男子ひとり、6年男子ふたり、中学1年女子ひとり、大学女子ひとり、さらには「ココロは10代♪」の3人のオトナたち。

この日は、即興演劇(インプロビゼーション)にヒントを得て、英語コミュニケーションでの発信力を養う《らくでん式・英語インプロワークショップ》。 春に続き、2回目の開催です。
  
今回は午後3時間x2日間のプログラム。英語落語の先生をお招きした新しい趣向で、両日とも
【らくでん式・英語インプロ】と【英語でインプロ落語】の2部構成です。さてどんなことになりましたやら。これから≪前編≫≪後編≫に分けてご報告していきます。
本号は≪前編=第1日目(1226日)≫の模様です。

◆第1部 らくでん式・英語インプロ
まぁ、オトナもそうなんですが。。。初参加・初対面のこどもたちがぶつかる最初の難所はなんといっても「はずかしい」「どうするのが正解かな?」といった気まずさや探りあい。そこは私ども楽伝=「楽しく伝える」を助けるが生業でして、打破するはトクイなのです。

しかし、春の第1回ワークショップを振り返って「まだまだもったいないなぁ。みんな、始まってすぐ、もっとはやいこと脱皮せえへんかな。」と現状に飽き足りない辻野(楽伝 社会教育部)。今回は、オープニングにありがちなあの『もごもごタイム』を、さらにちゃっちゃと卒業できるよう、冒頭から前半いっぱいかけて、いくつものインプロゲームを用意していました。

インプロゲームといえば、某有名TV番組で知られた「あいうえお(あいうえお作文の要領でストーリー創作する)」ほか、いろいろありますが、今回の辻野、厳選ポイントは、口だけでなく「カラダを動かす」ゲーム。変化は「動く!」で起きますから。

その中のひとつが I am a tree.

参加者をチーム分けし、その場の一角を選び、舞台とします。今回は二階の和室の一角を「舞台」にすることに。これで準備完了、早速スタートです。

辻野がまぁ適当に(ウソ、真剣に考えてます!)チームごとにお題を出します。あるチームに最初に出されたのは「アメリカ」。

するとメンバーはひとりずつ「アメリカ」の「何か」になりきって、その舞台へと入っていきます。I am a ...」と自己紹介しながら舞台へ入り、ポーズをとって静止!
ひとりめ「自由の女神!」、ふたりめ=「ホワイトハウス」・・・メンバー全員が舞台に揃ったところで、はい、記念撮影しま~す。

これをできるだけ、こどもたちが知っている英語で行いました。正解はありません。そのチームの「アメリカ」ができたらよいのです。

お題を変え、各チームが何度かやっていきました。おとなしい子も、ハキハキした子も、だれがどんなものになっても受け入れる。そうこうくりかえすうちに、意外な発想があることに気づいたり、感心したり。初めは人前で話さなかったメンバーが、回を重ねるうちにアイデアをいちばん出す側になっていることもありました。

正解がないのでしぜんに失敗を恐れなくなる?
むしろ「まちがうと、かえっておもしろい!」を経験してどんどん楽しくなってきた、といった感じでしょうか。その結果が、冒頭の写真です。初日のアタマからみんな、この笑顔ですよ(笑)
このワークショップの大きな目的は「発信力向上」。そのための最初の耕しがたしかにできました。

◆第2部 英語でインプロ落語
落語は、座ったままでいながら、言葉だけでなくありとあらゆるものを使って表現し、実にいろいろな感情を人に伝えてくれます。声のトーンや大きさはもちろん、顔のたくさんのパーツを動員しての表情、指先から手首、腕までを使ったしぐさ、座ってはいますが足さばきだって!本日の師匠、笑人(Showto)先生の豊かな表情・しぐさ・声色の高座を前に、一同釣り込まれるように笑ってしまい、楽しんだのでした。
まずのフィードバック

思わず笑人(Showto)先生ってどんなキャリアを歩いてこられたのだろうとワクワクしちゃいます。おききすれば、公立の小学校教師として13年、中学校にて英語科教師として6年勤務ののち、再び小学校に戻り、英語活動の研究開発校で英語の指導にあたられたそうです。そうした過程で、落語の手法が「英語のわからない人に英語の内容を伝える」に奏功することに着目!現在は英語落語道場にぎわい堂を主宰し、落語英語を指導・普及されています。
 
笑い弾けて、へぇ~っと思っているうちに、おーっと!今度は自分が高座に上がる番です。

まずは師匠にフレーズを教わります。たとえば・・・
 
I love ice cream.  Ice cream loves me!

あとは「全身全霊で表現することに注力する」をめざし、先生の指導を受けながらくりかえす!ちょーっとずつ気恥ずかしさを脱いでいきます。
 
失敗したぁ、と一瞬は落ち込んでも、その場でただちに再チャレンジできて復活!
「なんだ、だいじょうぶなんだ、失敗でもなかった」。

くりかえすうち
のってきましたよ~
初めは「口パクか?!」と思うほど動かぬ顔だったのが、照れに崩れた顔になり、続いて手が前に出て、上半身も少しずつ前のめりに、果てには愛する相手=ice cream を宙にみつめ、抱き寄せる。
いやはや、変わるじゃございませんか!
 
ちなみに英語落語といいながら、ほかの国の言葉にもチャレンジ!イタリア語や韓国語もとびだす場で、みんなが感じたのは「言葉はわからなくても、相手に伝える方法っていくつもある。」

蚊の鳴くような声だったメンバーがだんだん進んで高座にのぼり、小噺にチャレンジするようになったり。母いわく「人前で話すなんて~と言うタイプですが・・・」なメンバーも、気づけばどんどん高座に座る。これには、辻野も期待超えでびっくりです。

春の第1回にも参加した経験をもつメンバーは、発信するときの気おくれや照れ、恥ずかしさとの付き合い方がさらにうまくなり、表現の工夫も進むなど、成長を感じさせてくれました。
 
そんな彼らも前回は「こうかなぁって思うけど自分、間違っているかも」と発話できなかったり、「やったことないし失敗するかも」と思うとカラダが動かなかったり、だったわけですから≪やってみる➡経験を重ねる≫が可能にすることの大きいこと!

そう、はずかしくない。
まちがったら、おもしろくなる!

さてさて、初日にしてすでに弾けきった感ありますが(笑)、この続き=後編(第2日目)は次の機会にご報告しましょう。どうぞお楽しみに! 

*楽伝はコミュニケーション力とキャリアの開発を両輪ととらえ、多様性と変化あふれる社会において力を発揮する人材を育てることを通じて社会に貢献します。

2017年1月6日

年始のごあいさつ

新年あけましておめでとうございます。
タブノキの冬芽

楽伝の本拠地、黄色い家界隈は暖かいお正月にて、日中は13度にも達したでしょうか。ぽかぽかとした日差しの中、初「春」を満喫させていただきました。

昨年、楽伝は地域振興部とは別に社会教育部を発足させ、未来を担うこどもたち向けの発信力育成プログラムとして、英語インプロビゼーション(即興演劇)を開始しました。
"ブッカ・ワールドで楽しく生き残るには?"という壮大な課題意識のもと、年末開催のらくでん式こどもいんぷろ英語ワークショップの2日間は、明るい笑い声で黄色い家が満たされ、楽しい年の瀬となりました。

明けて2017年、昨年末に本ブログでもご案内した株式会社伝耕のブログシリーズ『キャリアデザイン再考』に際し、NHKの「ブラタモリ新春アンコールSP」を横目に、西道はのんびりと最終回を執筆しておりました。

するとテレビから流れてきたのは2013年に行われた伊勢神宮の式年遷宮は、20年に一度の大行事だが、それは1300年もの間、繰り返されてきたという気の遠くなるような話。

それにしても なぜ、20年に一度、すっかり新しくして、ご神体を遷すのか?

  理由のその1:20年に一度神殿を新しくすることでお参りの機運を高めていたという説。
                ➡ マーケティングで言うところのリニューアルキャンペーン
 
  理由のその2:伊勢神宮の建築は、神明造りと言われ、屋根は茅葺で、下部の構造体は木を
                コーティングして長持ちさせる漆などが使われておらず、長期間の耐久性がない。
          ➡ 建て替えを前提とした存続モデル

  理由のその3:構造としては正殿に使われている骨組みと同じ御稲御倉(みしみねのくら)を
                観察対象とする。この倉は米の倉庫であるが、屋根を支えるのは、柱でなく「壁」
                そのものであり、柱と屋根の間には見てわかるほどの隙間が空いている。こうして
                屋根の重みが直接壁にかかることにより、壁の板の継ぎ目が圧縮され、湿気や害虫
                を寄せ付けない。ところが、その壁も長きに亘り圧縮され続けると、屋根と柱との
                隙間が埋まり、やがて「柱」が直接屋根を支えるようになる。そうなると、壁は
                屋根の重みを受けず圧縮されなくなるから、隙間ができ、湿気や害虫が入ってしま
                う。屋根が壁でなく「柱」に支えられるような状態になるのに約20年かかり、それ
                が建て替え時である。
          20年で設定された品質制御期間

つまり、マーケティングと存続モデルと品質制御が三位一体となり、20年に一度とされてきたのではないかというお話でした。

人生を100年スパンで考えるという話題の書「100年時代の人生戦略」を紐解きつつキャリアデザイン再考』の最終回を執筆していた私ですが、正直、なんか100年って長いなあ、と。この本の著者によると、長寿社会では、キャリアデザインのパタンも変わる。人生が70年程度で終わるならば、教育→仕事→引退の3ステップ。人生100年になると、合間に移行・探索期間をはさんで5ステップ程度。ざっくり言って20年一度、キャリアを一新する」というわけで、その視点に、なるほどと新鮮味を感じておりました。


そこに飛び込んできた式年遷宮の話。これも、20年に一度の一新ながら、伊勢神宮は1300年も前から続けています。そのたび、社殿も橋も装束・調度品等まですべて新しく作りかえられてきました。技術継承が可能な20年の範囲で、すべてそっくり一新されるからこそ、古きものが新しいものにつながる「常若(とこわか)」の思想につながります。となれば、上述の書「100年時代の人生戦略」で説かれたステップは殊更に新しいことでもないといえましょう。
 - 長すぎず、短すぎない20年。なるほど。

社殿などの建築物を作るのに必要な檜の丸太はなんと約1万本。宮大工さんたちがこれらの丸太で約万個のパーツを準備されるらしいです。リニューアルが終わったと思ったらすぐに次のリニューアルへと、次の式年遷宮の用意はすでに粛々と行われているわけですね。
 
これって、キャリアデザインに一生取り組む、に同じ。
 
「新しくすることによって継続する。継続することによって新しくする。」この繰り返しで成り立つ「常若」の思想。20年ワンクールにて1300年続いてきたのですから、人の100年ぐらいなんとかなりそうですね。

年始から力をいただきました。

今年の干支は「酉」。この字は酒樽をかたどったものにして、「酒」の元の字。収穫した作物から酒を抽出することができる成熟した状態を示すそうです。
 
成熟にはまだほど遠いですが、人生100年を考えて、ゆっくり、焦らず「常若」で参りましょう。
 
理事長 西道広美 拝

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