2017年3月1日

鈴木さん、伝版®ダイアリーのことおしえてください

伝版®ダイアリーとシリーズ⑥ 鈴木昌子さん~多忙な方こそ『時間の先を行く』ための相棒に!

『伝版®ダイアリーと』なにしていますか?シリーズ第6回目は、鈴木昌子(すずきしょうこ)さんです。伝版®ダイアリーを気に入ってくださっている方はどんな生き方をされているのだろう。楽伝自身が気になっていたことを、ユーザーのみなさんにおききしてみました。

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訪れた京都にて、満開の梅のもと
らくでん(以下、楽伝): 鈴木さん、こんにちは。お時間をいただきありがとうございます。

鈴木さん(以下、鈴木): お久しぶりです!今回はどうぞよろしくお願いします。

楽伝: こちらこそよろしくお願いします。はじめにご自身のことをおうかがいします。現在は人事系のコンサルタントとして活動されていますね。

鈴木: そうです。2015年に会社を退職し、株式会社リンクアーツという人事コンサルティング会社を始めました。愛知県の長久手市におります。

楽伝: まもなく1年半ですね。

鈴木: はい。起業前に会社員として組織に属していた時期が長かったので、はじめのうちは、朝9時から夕方6時の間に仕事でデスクに向かっていないときもあるワークスタイルに、違和感というか、罪悪感を覚える日々でした。

楽伝: わかる気がします。私もワークスタイルを変える機会が何度かあり、その都度多少なりともの違和感・罪悪感を「飼った」経験が・・・(笑)

鈴木: 頭では切り替えてわかっていても、直前まで積み重ねられていた経験を、どこか規範としてしまうことがありますね(笑) 

楽伝: 最近はいかがですか。

お着物でのおでかけも多い鈴木さん
この日は落語へ
鈴木: おかげさまで仕事の合間にできた空き時間に映画や展覧会に行ったり、早く終わればBarに行ったり・・・「できるように」なっています。そのかわり、土日も必要なときは働きますし、生活全体の時間をうまく束ねられるようになってきたように思います。

楽伝: 心地よいスタイルが日常になってきていらっしゃる?

鈴木: いえ、まだまだですよ(笑) 理想はノマドワークです。今もクライアントさんのオフィスに机とパソコンを用意していただいてそこで仕事をしたり、シェアオフィスで仕事をしたりしていますが、将来はもっとリモートで、かつ実のある協働を増やしたいと思います。

楽伝: ミーティングのもち方などもずいぶん変えられる環境になってきましたね。

鈴木: はい。あとは、マネジメント研修や働き方改革をはじめ人事関係の研修に多く携わっていますが、これらについてもwebをもっと利用するように変えていきたいと思っています。

楽伝: 変化の時代ですから「いままでと同じ=止まっている」状態がむしろ不自然ですね。一方で、どんどん変化をしていくからこそ、変わらず大事していくものがあることも大切かもしれません。

鈴木: そうですね。これは伝版®ダイアリーにも書いているのですが、私自身は、『只管打坐(しかんたざ)』という言葉を大切にしています。「どんなことでも、心を込めて行う」ということです。仕事も、家事も、楽しいことも、それから苦しいことに向き合うときも。そうすることで、自然に取捨選択ができるようになりました。

楽伝: 大切にしていらっしゃることを共有していただいて、ありがとうございます!ところで、鈴木さんはたしか、伝版®ダイアリーより、伝版®を先に知って気に入ってくださったんですよね。

鈴木: きっかけは楽伝さんの理事の方がファシリテータをする伝版®をつかったキャリアデザイン・ワークショップに参加したことでした。その場で、ほかの研修参加者の方々が一日のうちに変化し、活き活きされていく様子を目の当たりにして衝撃を受けました。早速、当時勤務していた会社の人事部担当として、社員研修に取り入れました。

楽伝: 参加いただいたワークショップは公開講座でしたので、さまざまな業種・規模の企業からの参加者がおられましたね。それが20129月のことで、12月にはもう、鈴木さんから社員研修についてのご連絡をいただいていました。

鈴木: その後、社員たちが研修の場で伝版®に書きこんだり、書いたことをベースにグループワークで語る様子を実際にみて、一人ひとりが持っている力を本当に引き出すツールだと、あらためて深い感動を覚えました。のちに、伝版®考案者である西道さまとお話をするようになり、伝版®がとても考えられて構成されていることを知り、ますます惹かれました。

楽伝: ありがとうございます。いまは鈴木さんの会社のワークショップでもつかわれていますね。

鈴木: はい!会社を始める前から、ぜひ利用したいと考えていました。

楽伝: 鈴木さんご自身は、どんな風に伝版®ダイアリーを利用していますか。

鈴木: まず、月の最初に伝版ダイアリーに書き込まないと、気持ちが悪いです(笑)

楽伝: それ、我々もよくわかります(笑)

鈴木: 各月のページにある「花」の伝版®は、花びらが6枚あるんですよね。それを、大きく「プライベート」「仕事」「学び」とテーマをたて、分けてつかっていました。昨年乳がんに罹患してから「健康」というテーマを増やしました。

楽伝: 写真(右)の「花」はそのころのものですか。

鈴木: そうです。各花びらには、テーマに関連する実践したいことを具体化して書きこんでいます。最後に記入する場所が花の中心部です。ちょうど「花びら束を束ねるような言葉」をイメージして記入するのですが、ここがいつも自分との闘いです。

楽伝: 「たたかい」ですか?

鈴木: そうなんです。最初のうちは、ここに体裁の良いことを書いていましたがあるとき、「これではダメ!」と決意し、本当に行動していくために大切な言葉を書くようにしました。ひとりで書いているのに、これがなぜか恥ずかしいんですよね。 そうして書き入れたのが『不動心』という言葉でした。 

楽伝: よろしければ『不動心』、その心をおしえていただけまえすか。

木: 私は人と比べてしまうことが多く、そのためよく心が落ち着きません。何かをやっていても、常に次のことを考えたり、人と比較して『次はこれをしなければ』『もっと良いことがあるはず!』などと考えを巡らせてしまい、目の前のことに心底打ち込みづらいことがあったのですが、この『不動心』を書いたことで一つひとつ丁寧に行動する『只管打坐』ということを意識できるようになりました。この花の中心を書くときが私にとって、一番緊張し、かつ楽しいひとときです。 

楽伝: 姿勢よく記入されている鈴木さんの姿がちょっと目に浮かびました(笑)ところで、花びらが書き足されていますね。そのテーマは、この月に実践したいことがたくさんあるわけだ!赤い線で彩られているものはなんですか?

鈴木: 月が始まって実践できたものに順次色を入れています。

楽伝: 花全体を見ると、その月のいろいろなバランスが見えるようですね。

鈴木: いやまさに、そうなんですよ。

楽伝: 鈴木さんはこれまでいろいろな方に、伝版®を利用する機会を提供してこられていますが、もし伝版®ダイアリーをオススメするとしたら、どんな方にでしょうか。

鈴木: 正直な気持ちとして、すべての人にお薦めしたいと思っています。伝版®ダイアリーは、自分の人生をコントロールする最初の一歩をサポートしてくれます。私の好きな言葉に、中国古典の孫子で『人に致して、人に致されず』というものがあります。自分の人生、そして仕事やプライベートでも人に振り回されるのではなく、自分がコントロールすると言う意味ですが、私はこれを『時間の先を行く』と解しています。

楽伝: 時間の先を行くーなんというか、よくいわれるところの時間管理術を超えた響きがありますね。

鈴木: 伝版®ダイアリーに自分の気持ちや考え、状況を書き出し、自分が大切におもうことを意識し、コントロールすることで、時間の先を行く=タイムマネジメントが可能になります。ですから、仕事で忙しい方、さらに子育てや介護を抱えている方など、『伝版®ダイアリーなんて書く時間すら惜しい!』という方にこそお薦めします。ここに書くことで、自分の活動全体の現状を捉えることができます。

楽伝: 自分を取り巻く時間の全容も感じられるようになる。

鈴木: そうしてこそ、少しずつ時間をコントロールすることを始められます。また、人生のある局面にいる方。たとえば、自分の将来はもう見えてるなって思っている中高年の方、定年が迫っている方、病気を抱えている方、進学や就職に悩む方は、記入していく過程で、一度自分の中をすべて吐き出し(ひきだし)、整理してみる(ひもとき、くみたてる)ことができると思います。

楽伝: 「ひきだし、ひもとき、くみたてる」=伝版®の機能ですね。ご自身としても、また、ほかの方の支援にあたる中でも、伝版®の効用を深く感じている鈴木さんからうかがうと、あらためて、「伝版®ダイアリーは、伝版®でできているダイアリーである」という、あたりまえのことなんですが、そのことが深く思い起こされました。

鈴木: ありがとうございます。「ひきだし、ひもとき、くみたてる」ことで、大切なものは何か、自分がやりたいことは何か、それに気づくことができると思っています。

楽伝: 自分の人生をコントロールする最初の一歩、ですね。

鈴木: はい。

楽伝: ところで鈴木さんの会社のロゴは、伝紋®でおつくりいただいたんですね。今回あらためてホームページで拝見して思い出しました。

鈴木: そうなんです。あれは2015年でしたか。楽伝さんが関わってくださって開催された伝紋®ワークショップがあって、そこで自分自身の伝紋®を創った経験が鮮烈でした。

楽伝: はい、その年の1月でしたね。鈴木さん、これを読んでくださっているみなさんに、ちょっと伝紋®についてご説明してもいいですか?

鈴木: どうぞ、ぜひ!いきなり伝紋®ってナゾですよね(笑)

楽伝: まったくです(笑)みなさまは「家紋(かもん)」ってご存じですよね。「女紋(おんなもん)」というものもあります。「伝紋®」は、家紋でも、女紋でもない。だれかから引き継いだり、一生背負うものでなく、いま現在の自分がデザイナーと「伝」えあいながら創りあげる「紋」。今の自分を表し「伝」えるためのパーソナルな「紋」です。

対話相手(クライアント)の伝版®「木」を前に、
デザインに取り組む若いデザイナーさんたち
鈴木: 本当にあの日は感激しました。その日初めて会ったデザイナーさんとの対話であれほどに自分を表現していただけるとは!それから対話の前にまず伝版®「木」に自分について書きこみましたよね?

楽伝: はい、デザイナーさんとのヒアリングタイムの前に、お互いに自分の「木」に3つのことを書いていただきました。

鈴木: 時期的にちょうど起業へのチャレンジを温めているときで、自分の中ではすでに充分に考えて決心していたつもりのことなはずなのに、木に実際に「書く」のがとても勇気がいりました。自分の決意の背中をおす機会になりました。

楽伝: そうでしたか。いまお読みいただいていて、鈴木さんが伝紋®をお創りになったときのワークショップの模様のご興味のある方は、コチラからご覧いただけます。

鈴木: それで会社をつくるときにそのことを思い出し、同じデザイナーさんにお願いして、今度は会社のロゴとしての伝紋®をつくっていただいたわけです。

楽伝: 「人を繋ぎ、組織を繋ぎ、時(世代)を繋いで、創造性と知恵を生み出す」。そのために、組織をイメージする建物、時空を超えて歩き回る靴、創造性の象徴リンゴ、知恵の象徴である書物、と無限の可能性を持った人がすべて結ばれる様子を表している、でしたね?

鈴木: よくご覧になっていただきありがとうございます(笑)

楽伝: どういたしまして(笑)今回は楽しかったです。おつきあいいただきありがとうございました。

鈴木: こちらこそ、ありがとうございました。

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鈴木さんのお話はいかがでしたか。いよいよ次回は「伝版®ダイアリーと」シリーズ最終回です。今週末を予定しています。どうぞお楽しみに!(らくでん)

*楽伝はコミュニケーション力とキャリアの開発を両輪ととらえ、多様性に満ち、変化の激しい現代社会において力を発揮する人材を育てることを通じて社会に貢献します。

 

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